入れ歯作りの難しさについて
皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。
先日外来診療で97歳の患者さんが久しぶりに来院されました。
開業以来からの男性の患者さんです。
かなり以前に作った部分入れ歯を支えていた歯が抜けたり、折れたりして、
入れ歯が外れやすくなっていました。
こういう時に多くの患者さんは、「もう年だから、噛めるようにしてくれたらいいから」
とおっしゃいます。
施設などに入居されているが、認知症なども進んで食べることができない。
このような患者さんもこの年齢では沢山いらっしゃいます。
でもこの方は自分でタクシーで来院され、まだ食べたいと希望されています。
「では入れ歯を新調しましょう」と私が話をしました。
「でもいつお向いが来るかわからないから?」と患者さん。
「お向いが来るまでにいい入れ歯を作りますから」
「まだまだ時期の美味しい物があります。食べないと悔いを残しますよ」と私。
「ではそうしようか」と患者さん。
まるで漫才の様な会話です。
しかしご高齢になると、体も気持ちも前向きにはなりにくいものです。
以前から患者さんには申し上げている事ですが、
お元気なうちにもう一つ入れ歯をお作りになることをお勧めしています。
入れ歯は失くしたり、また壊れてしまうとたちまち食事が取れなくなってしまいます。
その時にスペアーの入れ歯があると、簡単な修理等で当座は凌げるのです。
是非入れ歯をお使いの皆さんもそのようなことに備えて、
もう一つの入れ歯作製をご検討下さい。