噛んで痛い方のための「やわらかい部分入れ歯金属床タイプ」とは?
皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。
入れ歯では硬いものが食べられない。どうしてでしょうか?
それは歯ぐきが、食べ物を受け止める(噛み千切る、磨り潰す)負担力がなくなって、痛くて食べられないのです。
入れ歯には約10㎏の力がかかると言われています。
人間の奥歯では60㎏ですが、約その六分の一の力でさえ歯ぐきは受け止められなくなってしまっているのです。
私事ですが、今から34年前私は歯科大学を卒業して、大学の小児歯科学教室に残っていました。
丁度友人のH先生が、入れ歯の神様と言われた銀座コアビルの河邊清治先生の診療所に勤務し始めました。
普通だったら、河邊先生はお会いすることさえ恐れ多い方ですが、友人のH君に無理を言って見学に何度か伺いました。
その時河邊清治先生の診療所では、当時先生が開発に携わったシリコーンで、「ネオスナガー」を歯ぐきや骨の状態の悪い方のために使用しておられました。
しかし今と比べると、物性が安定しないため、半年で劣化してしまいます。
でも当時は画期的なものでした。
それから、私も入れ歯で食べたい物も食べられない患者さんのために、
入れ歯にかかる咬合力を緩衝する材料を使用しての入れ歯作りが、歯科医としての一生のテーマとなりました。
今では材料も進歩し、遜色なく使用でき安心、安全な材料が使われています。
当医院での患者さんによると、8年以上使用されていても(患者さんの清掃、取り扱いにもよりますが)
良好の方もいらっしゃいます。