【うまく維持されているみなし墓地例】続・全く大手メディアが報じない墓じまいの実態【岡山田舎版シリーズ】

みなさんは「お坊さん」と言えばどんな職業と思われるでしょうか。
実のところ私は住職の下に生まれ育ったものの、跡継ぎにもお寺にも関心が持てず、それどころか避けてきました。お経を読んだことも無ければ行事の手伝いもほぼしたことがなかったです。
会社に就職してまだ間もない頃、先代の病がきっかけで(相当な葛藤の末)仏門入りしたわけですが、価値観は結構変わりました。
「やってみないと分からない」おそらく他の職業にも相通じるものと思います。
どんな変化があったのか、ご興味のある方はご覧ください。
➀以前のお坊さん像
➁死に関わる職業は意外と多い
③変わった死生観
➃置かれた場所で咲きなさい
➀以前のお坊さん像
冒頭の問い「『お坊さん』」と言えばどんな職業と思われるでしょうか」に20歳の自分が回答するなら、
「お葬式をやる人→死→暗い→良いイメージではない→自分はやりたくない」
はっきり言ってこれです。
拙寺(朝日寺)は檀家寺なので特にそういう印象を持ちがちだったのかもしれません。
➁死に関わる職業は意外と多い
「合う合わないはやってみないと分からない」ということで、副住職として数年やってみることに(当時24歳)。
まず思ったのは「死に関わる職業は意外と多い」ということです。
「死=お葬式」とばかり考えていたので、関係する職業はせいぜい葬儀屋さん、お坊さんくらいに思っていました。が、逆に死に関わるのはお葬式に限りません。最期を看取る病院(医療関係者)、介護関係はつきものですし、救急隊員や消防隊員も。検視が必要な場合は警察官もです。
また死後に目を向けると、石材店や仏壇店。相続の関係で弁護士や司法書士に頼ることも多いです。
他にも死だけに関わるわけではありませんが、生花店、写真屋さんなどかなり多く挙げられます。
また、お葬式はお寺の仕事の一部分であって、それ以外の領域もすごく広いこともやってみて分かったことです。
そこで「死に関わる仕事って意外と多いんだな」というところから「お坊さん=死=暗い」というイメージがだいぶ変わりました。
③変わった死生観
だからと言うだけではありませんが「死は誰にもいつか訪れるもの」というくらいに思えるようになりました。怖いものでも何でもないと。
でも死に慣れてしまうこと(職業病)だけはならないように意識はしています。その人にとっては一生に一度のお葬式。同じお葬式はありません。いつもご遺族に寄り添えるようにと思います。
そう考えるようになると、「死に関わる仕事だから暗い」という感覚も次第に薄れていきました。
➃置かれた場所で咲きなさい
仕事ほどやってみないと分からないものはないと思います。
「なりたい職業になれて且つ日々心から充実して仕事ができている」
という方は素敵だと思いますが、それは居ても極僅か。
逆に、理想を叶えても現実とのギャップに直面する、という話はよく聞きます。つまり大半の人は何らかのご縁でその仕事をしている。
その中で如何にやりがいや喜びを見出せるか、だと思います。
➁でのお話、当時は「数年やってみて合わないと思ったらまた他の仕事を探す」と宣言していました。それから15年以上が経ちました。
今でも「自分は住職に向いているのだろうか」と考えることはあります。
しかしやはり、やりがいや向き不向きというものは、最初から分かっているものではなく、やっていく中で少しずつ見えてくるものだと思います。
少なくとも私は、住職になってみて初めて分かったことがたくさんありました。
最後までお読みいただきありがとうございました。


