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⑧ 既存木造住宅 性能リノベーション工事

荻野晃

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テーマ:リノベーション工事

8回目は、断熱工事について紹介します。

木造新築住宅のコラム「ファースの家」で紹介している通り、健康寿命を延ばす家づくりのためには、温かい家がポイントになります。(その理由はファースの家のコラムで解説します。)

温かい家を造るためには、建物内の空気が外気の影響を受けないようにすることが重要です。ファースの家のコラムでは健康住宅のポイントを4つ紹介しましたが、リノベーション工事でこの4つを満たすためには費用的にも困難なので、「断熱」に絞って工事することにしました。

※ 外気の影響を受ける場所は、①床面 ②外壁面 ③天井面(屋根面) ④窓 です。①~③は断熱材、④はサッシで断熱工事をすることになります。

断熱材もいろいろあり、代表的なものは
グラスウール断熱材 
ロックウール断熱材
羊毛断熱材
セルロースファイバー断熱材
発泡ウレタンボード断熱材
現場発泡ウレタン断熱材 
などです。

それぞれ特徴があり断熱材として評価が高いものです。メリット・デメリットを適切に判断し採用することになります。断熱工事は断熱材の性能で選ぶだけでなく、施工の仕方・考え方が重要です。

このコラムの性能リノベーション工事で採用した断熱材は、床面はフェノールフォーム断熱材、外壁面・天井面は高性能グラスウール断熱材を採用しました。(それぞれ補助金の対象になる材料です)

床面の断熱工事

床面の断熱工事は、フローリングのすぐ下で断熱する「床断熱」と換気口を塞ぎ基礎のコンクリート面で断熱する「基礎断熱」の方法があります。このコラムのリノベーション工事は、床面を解体したのでどちらも施工できますが、今回は「床断熱」を採用しました。
使った断熱材は、フェノールフォーム断熱材(旭化成 ネオマフォーム厚60㎜品を選択しました。

床を支える土台と大引きの間にウレタンボードの断熱材を隙間なく切り込んで施工します。

ここで注意!
断熱工事ではないですが、古い家は基礎が不動沈下している場合が多いので土台と大引きの高さをそろえる必要があります。経験的にその高低差は3㎝以上あることが多く断熱工事の施工前に調整しておかないと「ビー玉」が転がる家になります。

外壁面の断熱工事

外壁面の断熱工事は壁の内側で断熱する「内張断熱」と外壁面で断熱する「外断熱」があります。ここでは、高性能グラスウールによる内張断熱著しました。
使った断熱材は、高性能グラスウール MAGイゾベール・スタンダード厚105㎜品

柱・間柱の間に挿入します。ここで注意することは、断熱材を室内側の壁面に密着するように施工し断熱材と壁ボードとの間に隙間がないようにすることです。隙間が空いた場合、温度差の影響で空気の環流が起こり断熱性能を著しく損ないます。

天井面(屋根面)の断熱工事

天井の上に直接断熱材を敷きこむ場合と、屋根の勾配に合わせる場合があります。ここでは、天井断熱を選択しました。
使った材料は、高性能グラスウールMAGイゾベール・スタンダード厚155㎜品

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荻野晃
専門家

荻野晃(一級建築士)

合資会社℮-ハウス

新築でもリフォームでも、営業、打ち合わせ、設計、現場管理、ローンの相談や土地探しまで、あらゆるジャンルの資格と人脈を駆使して、住まいに関するすべてのことにおいて、ワンストップで請け負います。

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