⑥ 既存木造住宅 性能リノベーション工事
こんにちは e-ハウス・荻野です。
過去、私が携わった住宅のリノベーション工事を紹介したいと思います。2回目
間取りの変更
設計者の考え方にもよりますが、リノベーション工事を計画する時点で、私は増築工事は極力控え既存の家の中だけで間取りの変更を検討します。
【リノベーション工事前間取り】
浴室など水廻りが西側の玄関近くにあり窮屈です。
【リノベーション工事後】
浴室を東側の奥に移動しましリビングを広げました。玄関が広くなりLDKから各部屋に対してアプローチが良くなりました。
耐震補強計画
間取りを変更すると、地震に対し大事な柱や壁などを撤去したり移動することになるので不安になります。
そこで、リノベーション工事前に耐震診断を行い、工事後の補強計画を作成します。
【現状の評点 0.58 】
【リノベーション後の評点 1.00 】
昭和56年以前の建物は、検査機関にチェックしてもらうことによって評点を1以上にした場合、耐震改修工事の補助金の対象工事になります。(補助率は工事代金の2/3で80万円が上限)
耐震改修工事は、柱頭柱脚金物・筋交いプレートなど金具の取り付け、筋交いや面材をバランスよく設置することによって評点を上げていきます。
因みに、耐震診断の評点の意味ですが、
評点は、最悪の場合を想定し、もっとも弱い部分(方向)で判定します。
判定は4段階。上部構造評点が1.5以上は「倒壊しない」。1.0~1.5未満は「一応倒壊しない」。0.7~1.0未満は「倒壊する可能性がある」。0.7未満は「倒壊する可能性が高い」となっています。
評点0.58は、必要な耐力の58%しかないという評価です。
※耐震診断における評点は、新築工事の耐震等級とは異なるものですから注意してください。(単純に比較ができません。)