後藤啓介プロのご紹介
海洋散骨により自然に還る「新しい旅立ちの形」を提案(3/3)
「人は亡くなったらどこに行くのか」自身の墓じまいの経験から開業を決意
後藤さんは大学卒業後、半導体メーカーに入社。技術畑を歩み、主に特殊金属の加工などに従事します。50歳を迎えて独立してからは、医療用メスを研磨する仕事をしてきました。粉骨士として海洋散骨の事業を始めたきっかけは、自身が経験した墓じまいだと言います。
「先祖の遺骨を納骨堂に納めることにしたのですが、江戸時代から檀家を務めてきたお寺さんはお経の一つもあげてくれず、悲しい思いをしました。実家の墓からは9柱もの骨が出てきたので、ひとかけらずつ納骨堂に入れ、残りは業者に頼んで海にまくことにしました」
その際、数十万円という高額な費用がかかった経験から、誰もが気軽に行える海洋散骨のサービスを自分が提供しようと決意。派手な演出を控えて価格を安価に設定しています。
現在は、娘さんが受付業務に加わり「悔いの残らない供養を、一人でも多くの方に提供しよう」と親子二人で力を合わせているそうです。
また、墓じまいを機に、後藤さんは宗教にとらわれない供養を模索するようになったとか。
「人は亡くなったらどこヘ行くのだろう、ということを考えてきました。そこでたどり着いたのが『千の風に乗って』という歌。形あるものを拝まなくても、大切な人は私たちの記憶や思いの中に残っている。そばにいるのだということを意識して、故人をしのべばよいのではないでしょうか」
今後は、一人暮らしの高齢者や身寄りのいない人を対象に、生前予約の仕組みをつくりたいと語ります。
「私は、『いってらっしゃい』と大きく手を振り、一人一人送り出しております。故人が新たな旅立ちに向かうイメージを持ってもらえれば幸いです」
(取材年月:2023年2月)
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