大切な従業員の介護による退職（離職）の防止、仕事と介護の両立を支援（2/3）

ケアマネジャーとして幅広い経験を積み、子どもから高齢者までワンストップの相談窓口を開設

　馬場さんは、高校を卒業して特別養護老人ホームに入職しました。
　「高齢化社会の到来と言われ始めた頃で、介護職は今後ますます必要とされると判断したからです。実は第一志望の業種ではなかったのですが、実際にやってみると、高齢者と接することが苦ではなく、逆にやりがいを感じることに気がつきました。三世代同居の家庭環境で育ったおかげかもしれません」

　6年間の在職中にケアマネジャーの有資格者に。在宅サポートに奔走する先輩ケアマネジャーへの憧れもあり、一念発起してケアマネジャーとして働ける環境に転職を決めました。
　「10年の在籍期間中に地域包括支援センターでの勤務も重ね、職能団体（長崎市介護支援専門員連絡協議会・長崎県介護支援専門員協会）の役員も経験しました。いろいろな方と知り合う機会が増え、知見を広げることができました」

　周囲の助言を受けて、障害や病気、貧困などにより困窮している人を支える社会福祉士、障害のある人が適切な福祉サービスを受けられるよう調整を施す相談支援専門員も取得。そして2021年に「MIRA1」を設立しました。
　「要介護者と障害者では、関係する法律や支援制度が異なり、両者のはざまで困っている方もいらっしゃいます。資格を生かして、子どもから高齢の方までワンストップの相談窓口を立ち上げたいと考えました」

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