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コラム

句読点の重み

2013年6月26日

中学で初めて英語を習った子どもたち。
大文字と小文字の区別がつかなかったり、単語同士がくっついてしまったり、英文を書くという作業に苦労している。

中でも目立つのがピリオドの脱落である。
口を酸っぱくして注意しても直らない子がいる。
日本語の「。」と同じで、それがないと文が終わらないと強調しているのだが...。

そういう子の日本語を見てみると、案の定「。」がない。
「、」さえなかったり、あってもいいか加減な所に打たれている。
字数制限のある要約問題で、最後のマスぎりぎりまで文字で埋めてくる。
文中から該当箇所を抜き出す問題でも、平気で句読点を落として写す。

中2や中3になると、うるさく言われるせいか、英語のピリオドの脱落こそ少なくなってくるが、日本語の「。」「、」に関してはあまり改善されないように思う。
より大切な母国語を書くときに、句読点の付け方を考えている子がどれくらいいるだろうか。

そもそも教える側も、句読点の付け方について十分な指導をしていないのではないか。
小学校で作文の書き方的なことは機械的に教わっても、点一つで変わってしまう文の意味やニュアンスについて、十分な時間を割いた指導がなされているとは思えない。
国語のテストでは、「、」や「。」について英語ほど厳しく減点されないのではないだろうか...。

西洋ではプラトンの昔から句読法が盛んに研究されてきたという。
ピリオドやカンマの他にも、コロン、セミコロン、ハイフンなど種類も多い。
かたや日本語は、平安時代にはまだ句読点がなかった。
元になった漢文にそれらがなかったためであろう。

それがいつ頃から今のような「。」「、」が使われ出したのか。
明治期には、「国文にもきちんとした句読法を確立せよ」という動きもあったそうだが、未だに「法」と呼べるものはできあがっていない。

日本語の場合、多くの言語と違って単語ごとの分かち書きをしない。
また、文法による語順の制約も少ない。
その分、読みやすくする、あるいは誤解を避けるために、特に読点が果たす役割は大きいと言えよう。

句読法を確立するのは難しくても、いろいろな例文を題材に、句読点をどう駆使すれば読みやすくなるのか、また意味がどう変わるのかなどを学ぶ機会はもっとあって然るべきだと思う。

 「私は父と、母の墓参りに行った。」
 「私は、父と母の墓参りに行った。」

読点の位置一つで「父」が健在か否かまで変わってしまうことの重みを、中学生や高校生にじっくり味わってもらいたい。
それは「伝える力」を磨くことにもつながるはずだから...。

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