「読解ロジック」問題の答
次のそれぞれの文で、「それ」が何を指しているか答えてみてください。小学生高学年
に与えているオリジナル教材の問題です。
1.子どもの頃、わたしはよく川で遊んだ。それが子ども時代の一番の思い出だ。
2.子どもの頃、わたしはよく川で遊んだ。それが一番の楽しみだったのだ。
1は「川で遊んだこと」で問題ないですね。「それ」の代わりにこれを入れてみると、「川で遊んだことが子ども時代の一番の思い出だ」でしっくり来ます。では、2はどうでしょう?これも同じく「川で遊んだこと」でいいでしょうか...?「それ」の部分に代入してみると「川で遊んだことが一番の楽しみだった」となり、違和感が残ります。ここは「川で遊ぶこと」が正解。1では過去のことを今から見て「思い出だ」と言っているのに対し、2では過去のことがその時点で「楽しみだった」と言っているのです。
次は塾用の教材から...。「そこ」が指しているのは何か、空欄をうめてください。
綿毛についたタンポポの種子は風のまにまに飛び回り、着陸するとそこに根を下ろす。
「そこ」=「タンポポの種子が( )所」
これを、文中の言葉のまま「着陸する」と答える生徒が多くいます。でも、これでは×です。「着陸する」は現在形ですが、「タンポポの種子が着陸する所」では、これから着陸するイメージになりませんか...?つまり、この場合の「着陸する」は未来形なのです。これから着陸する所に根は下ろせません。ここは「着陸した」と過去形で答えるのが正解です。
最後にもう一問。1と2の違いはどこにあるでしょう?
1.A液とB液を混ぜることでCが発生した。
2.A液とB液を混ぜることでCが発生する。
「した」と「する」の違いだけですが、1はたまたまそうなったという結果を報告しているに過ぎませんが、2は常にそうなるという原理を表しています。このあたりは英語の現在形も同じですね。
当塾では子どもたちが言葉に敏感になれるよう、今後も国語を重視し、様々な教材を与えて行く予定です。ご理解とご協力をお願いします。