新NISA、アクティブファンドはやめた方がいいの?知らないと損するチェックポイント
すでに高すぎるから魅力が無い!? 【金=ゴールド】

田中貴金属サイトより
2025年10月6日、金の価格は、1トロイオンスあたり3,900ドルを突破し、過去最高値を更新。年初から50%の上昇となりました。
今後の上昇期待からますます注目が高まっている金・ゴールドへの投資。その背景と、具体的に私たちが金をポートフォリオに組み入れる方法を考えます。
金の価格が上昇している5つの理由
1.低金利・実質金利の低下(機会費用の低下)
金は利子や配当を生まない資産です。そのため、債券や預金などから得られる利回り(=金利)が高いと、金を保有する魅力は相対的に低下します。一方、金利が低かったり、実質金利(名目金利-インフレ率)がマイナス・低水準であれば、金保有の機会費用が小さいとみなされ、金への投資が相対的に有利になります。
現在、アメリカをはじめ先進国で利下げ観測が強まっていることが、金の魅力を後押ししています。
2.ドル安・通貨の価値下落
金は国際的に米ドル建てで取引されることが多いため、ドル安になると他通貨で金を買うコストが下がり、需要が高まりやすくなります。加えて、通貨(特にドル)の実質価値が下がるという期待が強まると、価値保存手段として金への需要が増します。
3.インフレ期待・購買力低下ヘッジ
インフレ率が高まると、現金(通貨)・債券の実質価値が目減りするリスクがあります。金は歴史的に「インフレヘッジ(購買力を守る手段)」とみなされることが多く、インフレへの懸念が強くなる局面で買われやすくなります。
4.中央銀行・公的機関による買い増し
近年、多くの国の中央銀行が外貨準備の多様化・ドル離れ戦略の一環として、金保有を積極的に増やす動きをとっています。公的部門のこうした買いは、需給面で金価格を押し上げる要因になります。
5.地政学リスク・市場の不確実性・投資家心理
戦争、政治的緊張、金融市場の混乱、債務リスクの懸念などが高まると、投資家は「安全資産」を求める傾向が強くなります。金はその代表格と見なされており、不安定な時期ほど買われやすい傾向があります。
金の価格は今後も上がり続けるのか
専門家の発信する情報などをみると、短期的には上下にブレるリスクはあるものの、中長期的にはゆるやかに上昇が続くという見方が主流です。また、直近のような株式相場の下落時の対策としてのリスクヘッジとしても、金・ゴールドを全体の5~10%持つことは筆者も良いと考えます。
手軽に金を資産に組み入れる方法とは…人気の【金ETF】
アクセサリーやコイン、インゴットなど現物を購入するのもコストがかからず良い方法ですが、盗難リスクもあります。様々な方法がある中で特に日本人に人気なのが、純金積み立て、金のETF(上場投資信託)です。
今回は金ETFについて取り上げますが、金ETFとは株式市場で取引される、金価格に連動する投資信託であり、投資する前に知っておくべきメリット・デメリットがあります。
<金ETF投資のメリット>
・手軽に投資ができる:株式と同じように証券口座から簡単に売買ができ、NISA制度も活用可能。数千円単位など少額から投資も〇
・流動性が魅力:株式と同じように俊敏に売買取引が可能
・現物保管のリスクが無い :アクセサリーやインゴットは盗難のリスクや保管コスト(貸金庫など)がかかる
・価格はほぼ金相場と連動:純粋に金価格の値動きを追うことができる
・リスク分散になる:株式や債券と異なる値動きをするため、特に株安時には保有の妙味を得られる可能性
<金ETF投資のデメリット>
・信託報酬などのコストがかかる:毎年資産残高の一定割合が信託報酬として差し引かれ、長期ではパフォーマンスに影響する可能性
・配当金が出ない:金自体が金利を生まないため、金ETFも基本的に配当が無い(値上がり益=キャピタルゲインのみ)
・現物引き出しができない場合が多い:現物交換に対応していないETFが多いため、万一のために金を持ちたいとか子どもや孫に遺したいなどの目的には不向き
・為替リスク:海外の金ETFは、世界株式と同様に価格変動リスクと為替リスクがある(為替ヘッジ対応のETFもある)
※参考NISAで買える金(ゴールド)ファンドは?
まとめ
金・ゴールドへの投資について簡単にまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
買い手ばかりで売り手がいないとも揶揄される【金・ゴールド】
筆者も数年前から証券会社で積立購入を継続してきました。
金利がつかず複利効果が望めない金は、多額の出費が想定される際には売却して現金化することもできますし、資産防衛、リスクヘッジとしても有効と考えています。引き続きドルコスト平均法を活用した金の積立をコツコツ続け、自身の資産防衛に役立てたいと思います。
皆さんも、金・ゴールドを資産の一部に組み入れることを検討されてはいかがでしょうか。
その際には、資産形成の目的やポートフォリオ構築、皆さんそれぞれのリスク許容度等についてプロに相談されることをおすすめします。
ぜひ私と一緒に、あなたの未来のための資産を育てていきましょう!




