どうなる歴史的円安…ピークいつまで…金融政策動向に要注意

テーマ:資産形成


歴史的円安も最終局面か?

11月14日発表された、アメリカの10月の消費者物価指数(CPI)、事前の予想を下回り、物価上昇率が低下していることが改めて確認されました。これを受けてFRB(日本でいう日銀)が12月に予定される次回のFOMC(日本でいう金融政策決定会合)で<追加利上げを見送るとの観測>が強まり、ドル円レートに大きな影響を与える10年物国債利回り(長期金利)が4.4%まで低下、それがドル安円高の流れを作りました。
市場ではこのCPI統計が上振れ、追加利上げ観測が強まると予想されていたことから、その反動も大きくなりました。

FRBの利上げもいよいよ最終局面!とみられることから、アメリカ長期金利の上昇余地はもう限られていて、ドル高円安の流れも、150~155円のレンジ内でピークをつける可能性が高いとの予想が。
また、日本においても円安の阻止に向け、政府と日本銀行の連携は昨年に比べて強化されていて、円安が進みにくい環境が整ってきたとの見方も。
アメリカ経済の減速がより明確になって、FRBの利下げ期待が生じること、そして日本銀行のマイナス金利政策の解除などが重なれば…来年末には1ドル130円台まで円高となるとの予測もあります。

日本経済、2024年も金融政策動向に注意が必要な理由

内閣府が11月15日に発表した、2023年7-9月期のGDP統計で、実質GDPは前期比-2.1%のマイナス成長に。これは事前予想の-0.4%を大きく下回っていて、予想以上に弱い結果となりました。

要因は、海外景気の減速と輸出の鈍化。日本最大の輸出先である中国の経済低迷は2024年も続くとみられ、第二の輸出先であるアメリカ経済も、これまで連続で引き上げられてきた金利の影響で、2024年の成長率は大きく下振れるとみられます。
今後の影響としては、2024年には日本銀行が本格的な政策修正に着手する可能性もあり、これが金利の上昇や円高を通じ、日本経済に逆風となるリスクも…
上昇を続けてきた日本株市場にも強い逆風ともなるかも!? 引き続き、金融政策動向には要注意です。

※財政、金融動向にも注意が必要ですが、変わらず、私たちは2024年からの新NISA制度など税優遇制度をうまく活用し、コツコツ積立投資で資産を育てていきましょう。
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