物価上昇対策、賃上げ、財政健全化?…日本の危機にどう対応する…争点無しの参議院選挙
各国の利上げ競争が世界経済に与える影響
2月24日のロシアによるウクライナ侵攻から半年。
戦闘状態は長期化の様相を呈していますが、徐々に停戦に向け希望の光も見えてきました。
世界経済に与える影響はどのようなものなのでしょうか。
利上げ競争が打撃に
ウクライナ侵攻が世界経済に与える影響、戦争そのものよりも、世界経済が利上げ競争に突入してしまったことの方が大きいと言えます。
先進国による対ロシア制裁→ロシアのエネルギー供給制約→エネルギー価格高騰→世界でインフレが加速→米国が急速な利上げ→他国の利上げを誘発
という流れです。
米国が急速に利上げをしてしまうと、ドル全面高が進み、他国は対ドルでの自国通貨安に見舞われます。
そうすると物価高が進んでしまうため、それを回避するべく多くの国がこぞって急速な利上げに転じているのです。
こうした急速な利上げ競争は過去に経験したことが無く世界経済に大きな打撃を与えるのではないかと言われています。
一方で、終わりも見えてきたか?
これまでロシア経済は制裁を受けつつも、エネルギー価格上昇に支えられ、あまり悪化していませんでした。
しかし制裁が段階的に強化されていく中で、国防費の急増によりロシア財政収支は先月初めて赤字転落しており、もはやエネルギー輸出では戦費をまかなえない状況になっていると思われます。
そんな中で、資源価格も下落傾向を見せ始め、いよいよ戦争の継続にも大きな障害となってくるのではないかと思われます。
灼熱の日本列島、インバウンドにも足かせ
東京の猛暑日数が過去最多になるなど、酷暑が続いています。
本来夏らしい暑さは、レジャーやビールなど、様々な消費を押し上げ効果があるもの。
しかし直近では、猛暑が逆にマイナス効果をもたらしています。
以前は夏に気温が1℃上昇すると、世帯消費は0.48%押し上げられると言われていました。
しかし今年の夏はあまりにも暑い上に、豪雨災害やエネルギー価格上昇もあり、押し上げ効果は激減しており、残念ながらプラスは無いと言われます。
日本の猛暑や大雨は、世界的にみても弱点となっており、ただでさえ政府が外国からの観光客受け入れを絞っている中で、気候の面からも日本離れが進むと思われます。
(日本をただ経由するだけの旅行者が増=”ジャパン・パッシング”)
夏の気温上昇は、経済面でマイナスが大きいようです。