物価上昇対策、賃上げ、財政健全化?…日本の危機にどう対応する…争点無しの参議院選挙

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テーマ:お金、生活


6月第4週の振り返り

先週の日経平均株価は、前週の大幅下落からやや反発しました。
インフレ高進や世界経済減速への不安が消えない中で、金融や医薬品など、配当利回りの高い銘柄が買われています。
一方、欧州でも利上げが加速する見通しで、ドル円は一時136円台後半まで円安が進みました。

米国では値動きの激しい展開が続いています。
止まらないインフレと、それに対応するFRB(日本でいう日銀)の動向に一喜一憂。
インフレ自体は、夏の終わりにピークを迎えるとの観測もありますが、それまでは乱高下する相場が続きそうです。

参院選公示…物価高対策と財政健全化のバランス…

前回の衆院選ではコロナ対策が最大の争点となりましたが、今回はウクライナ問題によって一段と高まっている物価高対策が争点となっています。
各党ともに独自の物価高対策を打ち出しています。

各党の打ち出す公約

自民党は、4月に決めた13.2兆円の経済対策で、ガソリン補助金、生活困窮者向け給付金、食料価格安定策などを打ち出しています。
さらに電力会社が実施する節電プログラムに参加した家庭に支給する節電ポイント2,000円分(なんともショボイ…それもポイント…)飼料、肥料の価格安定を通じた農業支援策などの追加策を新たに打ち出しています。
野党からは消費支援策として、消費税率の時限的引き下げや廃止の提案が相次いでいます。
また、教育の無償化を強力に推進するため、公立小学校の給食費や高校、大学の授業料無償化、児童手当の支給を子供が高校を卒業する年次まで延長し、所得制限も撤廃することなどを打ち出しています。

一方で、各党とも財政健全化については明言しておらず、公約自体も財源確保を欠いたバラマキ的な要素が強くなっています。
国債発行を伴う物価高対策だけでは、結局国民負担を高めて根本的な問題解決にはなりません。
政府が信頼性の高い成長戦略を打ち出すことができれば、企業の成長や賃金上昇期待感が高まり、それが物価に対する経済の耐性を高めることつながると言えます、
その点も見据えた政策運営に期待したいところです。

高騰の続く首都圏マンションと金利上昇の陰

首都圏の新築マンション平均価格は、バブル期の水準(6,123万円)を上回り、値上がりに歯止めがかかっていません。
世界的なインフレによる資材高や、歴史的な円安が価格を押し上げており、中古物件も上昇が続いています。

都内の人気エリアは既にマンションが密集し、あまり土地が残っていません。
リーマンショック前と比較しても、マンションの供給数はかなり絞られており、その分、売り手側も価格を下げないため、高止まりの状態が続いています。

世界各国で利上げが続き、日本でも低金利が続くとの前提がゆらぎ始めています。
価格が下がらないので多少無理をして購入している層も多く、仮に金利が上昇すれば、ローン返済が家計に大きな打撃を与えるかもしれません。

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