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スポーツ整形外科のお話

小島岳史

小島岳史


1、スポーツ整形外科とは


サッカー帯同             スポーツドクターとして現場にも帯同

内科に「循環器内科」、「消化器内科」、「腎臓内科」という細かな分野があるように、整形外科にもスポーツ整形外科という分野があります(あまり知られていませんが)。担当医はスポーツドクターが担当します。一般整形外科との違いは、患者様がスポーツ選手であることです。「大事な試合が来週あるのですが大丈夫ですか?」「他の病院の整形外科でレントゲンは大丈夫と言われたのですが」「なんで痛いんでしょうか?」などなど、スポーツ整形外科を受診する患者様はさまざまな要望や不安をお持ちです。なぜなら早く復帰しなければならないからです。その要望に応えられるのがスポーツ整形外科です。腰痛ひとつとっても、疲労骨折など見逃すとまずい怪我もあります。まずはしっかり診断をつけることが大事です。スポーツドクターである以上、ただ湿布と痛み止めを渡して『痛かったらまた来てね』では終わりません。レントゲン・超音波検査・MRI検査・CT検査いろいろな武器を使ってその正体(診断)を明らかにしていきます。診断名があきらかになれば、その後治療に入ります。治療計画では現場復帰に何日かかるのか?それには何が必要なのか?今やっていい練習はなにか?など早期のスポーツ復帰を目指してアドバイスをしていきます。一般整形外科と違うところはここです。治療期間に余裕がないので、当院では極力初診日に診断をつけて治療開始できるように努力しております。

2、スポーツ整形外科を受診すべき症状

サッカー:ジャンプの着地で膝をひねって、膝がはずれるような感じがした。前十字靭帯断裂かもしれません。怪我したらすぐに受診してください。
野球:2週間前から腰痛あり。マッサージ受けたときはいいけど、すぐまた痛くなる。高校生までは腰椎疲労骨折かもしれません。MRI検査のできる病院を受診しましょう。
バスケットボール:ジャンプの着地で膝の前が痛くなる。ジャンパー膝かもしれません。超音波検査やMRI検査ができる病院を受診しましょう。
陸上短距離:全力疾走したときに急に太ももの裏が痛くなった。ハムストリング肉離れかも。肉離れにも種類があります。MRIで3種類に分類し全治1週間から6週間と診断します。なかには手術が必要なものもあります。
陸上長距離:1ヶ月前から足が痛いけど、無理して走っている。中足骨疲労骨折かも?レントゲンで判明することもありますが、初期の疲労骨折はMRIでしか診断できないことが多いです。
上記はスポーツの怪我のほんの一部ですが、このような疾患はレントゲンで診断できないことが多く、MRI撮影が必要になることが多いです。当院は1.5T(MRIの性能を表す数字。中くらいの性能と理解ください)のMRI装置を有しており、このような疾患の診断に対応できます。

3、当院におけるスポーツ整形外科診療


選手           選手の気持ちは自分が選手になってこそ分かる

診察はプロも小中学生も同じスタンスです。年齢や学年、レギュラーなのか否かなどを総合的に勘案し、いつまでに復帰したいのかを踏まえた上で工程表を描き、最善を尽くします。もちろん、状況や状態次第で『休んでね』とは言いますが、スポーツで生じたけがや症状について、まずは病院で診断をつけることをお勧めします。またスポーツ選手のことを理解するためには、自らもスポーツ選手である必要があると考えておりますので、わたしはサーフィン選手として現在も現役で大会に出場しています。
なぜ痛いのか、その原因を医学的に特定できるのは病院だけです。腰痛一つとってみても、重大な原因が隠れていることがあります。再び笑顔でスポーツに取り組むためにも、まずはスポーツ整形外科を受診してください。

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小島岳史
専門家

小島岳史(整形外科専門医)

医療法人社団橘会 橘病院

3D設計図と、それに連携して動く自動ブレーキ機能付きロボットアームからなる人工関節手術支援ロボット「Mako(メイコー)」を駆使することで、人工股関節置換術の精度と安全性を高め、患者を笑顔へと導く。

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