塾長の考え(失敗とは何か?)④
「合格しました」
という電話での報告があった。
中3の生徒から。
まあこういうケースもある。
「ありがとうございました」
合格した本人だけでなく、
その両親と兄弟(姉妹)が塾に来る、
あいさつに…。
そういうケースもある。
どちらでもよい。
合格することはとても大事なこと。
合格発表の掲示板の前に行けずに、
自宅で結果を知る。
そういう生徒もいたようだ。
時代は移り変わっていく。
自分たちのときは掲示板の前で、
合格しているかどうかを確認する。
実際にその場に行って確認をする。
合格者の名前が、
掲示板にはフルネームで書かれていた。
さらに、
某ラジオで名前を放送していた。
1人ずつていねいにアナウンサーが、
合格者名を読み上げていた。
「あの頃は良かった」
と思う世代の人もいる。
合格した人からすれば、
本当に「いい思い出」だから。
でも、
不合格だった人からすれば、
それは「苦い思い出」となる。
だが親世代なら思い出してほしい。
そのときに辛い思いをしたとしても、
その後の頑張り次第で、
いくらでも本当は挽回できる。
それが高校受験。
大学受験とは大きく異なる。
大学受験のように、
一気にいい方にも悪い方にも、
運命が大きく動いていく…、
というようなことはないから。
仮に今回不合格になってしまった生徒も、
滑り止めの私立高校には合格している、
そういう生徒がほとんどだろうから、
安心して大丈夫。
県立高校だけがすべてでは絶対にないから。
県立高校に上位で合格するような生徒でも、
自らの意思で私立高校に進学する生徒も、
本当にたくさんいる。
その生徒たちには、
県立高校に進学しない「理由」がある。
3年後の大学受験を見据えていたり、
あるいは勉強以外の能力を評価されて、
私立高校にスカウトされていたりする。
結局のところ、
高校受験ではまだ何も決まっていない。
その生徒の人生において。
合格した生徒は今後のことに油断せず、
高校入学後も勉学に励めるかどうか、
そこが高校受験よりもはるかに大切なこと。
不合格だった生徒は、
今日明日は落ち込んでいても当然。
涙もたくさん流れただろう。
でも、
またそこから立ち上がればよい。
大丈夫だ。