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塾長の考え(期末テスト)2

一木康広

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テーマ:塾長の考え

時間の浪費
現在期末テストの期間に突入している。



学校の期末テストが午前中に行われて、

その後はそのまま塾に直行して勉強する、

そういう高校生が多い。



そして夕方6時くらいまで特訓、

またはテスト勉強をする。

中には8時から9時くらいまで残って、

それから帰宅して晩ごはんを食べる。



よく頑張っていていいね、

そう思う。



勉強のやり方を教えるのが北斗塾の方針。



ふつうの塾は勉強のやり方が中心ではなく、

「テストに出るところを教える」

ということを中心に指導する、

そういう塾がほとんど。



なぜそうなるのか?



どこも自塾の生徒のいい結果を出したいから。

そのためにはテストの点数がとれればいい。

だから、

テストに出るところだけを覚えさせればいい。

何度も繰り返させればいい。



「繰り返して答えを覚えろ!」

という指導になりがちだし、

実際にこのやり方なら当然点数がとれる。

定期テスト(期末テスト)だから。



ずっと前にはなるが、

北斗塾のテスト前の学習のやり方も、

「テスト範囲を最低2回は繰り返す」

ということに執着していた。



「2回繰り返す」

それよりも、

「3回繰り返す」

という方がより確実に点数が出せたものだ。



だが定期テストは学校の先生が作成する、

「基礎力確認テスト」の位置づけ。



すなわち、

繰り返しやればやるほど、

思考力がつくというよりも、

「テスト問題の解答の暗記」が、

進んでいくため高得点が取れる。

これがカラクリ。



それに味を占めている塾講師は必ず、

「テスト範囲を何度も繰り返せ!」

と言ってはひたすら生徒に頑張らせて、

解答を覚えさせる。



しかし、

このやり方でも定期テストならば、

高得点は取れるには取れるのだが、

これは中学生の指導に有効な方法。



このやり方を間違って高校生にまで、

うっかりやってしまうと、

高校生には大幅な学習時間の消費になる。



結果的に、

直後に実施される全国模試である、

「進研模試(総合学力テスト)」

ではいい結果を出せなくなる。



そもそも論だが、

進学校限定で話すと、

高校の先生たちの本音は定期テスト、

この結果を重要視はしていない。



重要視しているのは全国模試の方、

つまり進研模試の方である。



実際のところ進研模試で点数を取るには、

高度な思考力が必要とされる。



よって、

進研模試で結果を出せる生徒は、

真の実力があり、

定期テストで結果を出しても、

「まあ、それはあたりまえだろ…」

と考えるのが高校の先生の本音。





ここがわかっていない学習塾の講師は、

中学生も高校生も同じように、

多くの時間をかけてテスト勉強をさせる。

高校生にとっては時間の浪費なのに。



義務教育の段階にある中学生の指導と、

大学受験合格を目的にする高校生の指導、

これらは次元の違う指導となるのだが、

ここに気がつかないままひたすら、

定期テスト(解答暗記大会)にのぞむ。



結果的に高校生には時間の無駄が生じる。



(続く)

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一木康広
専門家

一木康広(塾講師)

株式会社北斗塾

生徒の学力と性格に応じて指導を変化させること。成績向上に必要な要素(①知識定着の確認②解法のための技術指導③やる気の発生・向上・継続のサポート④学習に最適な環境の整備)を提供し、学力向上へと導くこと。

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