塾長の考え(なつかしい感覚)
現在期末テストの期間に突入している。
学校の期末テストが午前中に行われて、
その後はそのまま塾に直行して勉強する、
そういう高校生が多い。
そして夕方6時くらいまで特訓、
またはテスト勉強をする。
中には8時から9時くらいまで残って、
それから帰宅して晩ごはんを食べる。
よく頑張っていていいね、
そう思う。
勉強のやり方を教えるのが北斗塾の方針。
ふつうの塾は勉強のやり方が中心ではなく、
「テストに出るところを教える」
ということを中心に指導する、
そういう塾がほとんど。
なぜそうなるのか?
どこも自塾の生徒のいい結果を出したいから。
そのためにはテストの点数がとれればいい。
だから、
テストに出るところだけを覚えさせればいい。
何度も繰り返させればいい。
「繰り返して答えを覚えろ!」
という指導になりがちだし、
実際にこのやり方なら当然点数がとれる。
定期テスト(期末テスト)だから。
ずっと前にはなるが、
北斗塾のテスト前の学習のやり方も、
「テスト範囲を最低2回は繰り返す」
ということに執着していた。
「2回繰り返す」
それよりも、
「3回繰り返す」
という方がより確実に点数が出せたものだ。
だが定期テストは学校の先生が作成する、
「基礎力確認テスト」の位置づけ。
すなわち、
繰り返しやればやるほど、
思考力がつくというよりも、
「テスト問題の解答の暗記」が、
進んでいくため高得点が取れる。
これがカラクリ。
それに味を占めている塾講師は必ず、
「テスト範囲を何度も繰り返せ!」
と言ってはひたすら生徒に頑張らせて、
解答を覚えさせる。
しかし、
このやり方でも定期テストならば、
高得点は取れるには取れるのだが、
これは中学生の指導に有効な方法。
このやり方を間違って高校生にまで、
うっかりやってしまうと、
高校生には大幅な学習時間の消費になる。
結果的に、
直後に実施される全国模試である、
「進研模試(総合学力テスト)」
ではいい結果を出せなくなる。
そもそも論だが、
進学校限定で話すと、
高校の先生たちの本音は定期テスト、
この結果を重要視はしていない。
重要視しているのは全国模試の方、
つまり進研模試の方である。
実際のところ進研模試で点数を取るには、
高度な思考力が必要とされる。
よって、
進研模試で結果を出せる生徒は、
真の実力があり、
定期テストで結果を出しても、
「まあ、それはあたりまえだろ…」
と考えるのが高校の先生の本音。
ここがわかっていない学習塾の講師は、
中学生も高校生も同じように、
多くの時間をかけてテスト勉強をさせる。
高校生にとっては時間の浪費なのに。
義務教育の段階にある中学生の指導と、
大学受験合格を目的にする高校生の指導、
これらは次元の違う指導となるのだが、
ここに気がつかないままひたすら、
定期テスト(解答暗記大会)にのぞむ。
結果的に高校生には時間の無駄が生じる。
(続く)