塾長の考え(九大受験)10
今朝の地元新聞にある事件が載っていた。
いたたましい事件だが、
これも人間関係が上手くいっていなかった、
そんな青年が起こした事件である。
もちろん親子関係も上手くいっていなかった、
それが読み取れるような内容だった。
親子関係=人間関係(の基礎)
わが子が小学生のときくらいまでは、
親子の関係性もおおむね上手くいっていた。
そういう認識の親御さんは多いだろう。
わが子が中学生くらいになれば、
いわゆる「反抗期」に突入するので、
親子喧嘩が多くなるのはあたりまえ。
私もそれが普通だと思っていた。
何よりも私自身もそうだったからだ。
だが本当にそれは「あたりまえ」なのか?
そう疑うようになったのはここ数年。
私の塾長としてのキャリアは、
今年で31年目に突入しているが、
その大半の年月を費やしてきても、
生徒と保護者の関係(親子関係)は、
わが子が中学生くらいになれば、
当然のごとくギクシャクすることは、
大半の家庭ではあまりにも日常すぎて、
当然のことだと思っていたのである。
大学進学を目標とする高校、
①県立高校の普通科(理数科など)
②私立高校の特進科(英数科など)
こういった学校に進学した子どもを、
わが子にもつ親御さんにとって、
1番の心配事と言えば、
わが子の成績(学力)のはずだ。
高卒で働くことを目指すのならば、
実業系の高校に進んでいるわけであり、
大学に進学する予定だったからこそ、
高校は普通科を始めとする進学校を、
受験して合格しなければいけない。
そのために学習塾に通わせて、
一生懸命に送り迎えをしたり、
ときにはお弁当を作ったり、
そうやって「努力」してきたはず。
わが子からは特に感謝されなくても、
「それが親の務めだ」
「親としてできることは精一杯やろう」
そう自分に言い聞かせて頑張ってきた。
すべてはわが子のためであり、
自分のことは全部後回し。
わが子の毎月の学費(主に塾代)を、
捻出するためにパートをがんばったり、
わが子の将来を思って身体にムチ打って、
ずっと頑張ってきたはず。
それなのに…だ。
わが子が高校生になってからというもの、
「(わが子との)会話がほとんどない」
「口を開けば喧嘩になります…」
「肝心な時に旦那が協力してくれない」
「男の子は何を考えているのか…」
「娘としょっちゅうバトルですよ」
というように親子関係で悩んでいる、
そんなケースが本当に多い。
これではあんまりではないか?
親御さんたちが報われないのにも、
ほどがあるのではないか?
私も感情的にはそう思うのだが、
実際のところは…、
親御さんの声掛けのやり方や内容に、
親子関係が上手く行かなくなる、
本当の原因がある。
しかもほとんどの原因は、
父親よりも母親の言動に原因があるのだ。
(父親は母親ほど出番がないのが現実)
責任感が強くて愛情深いはずの母親ほど、
落とし穴にはまっている。
(続く)