塾長の考え(私大医学部受験)⑪
「自分で考えて行動する」
生徒が主体性を持って行動する。
これは指導者がそのようにしようと、
毎回毎回意識していなければ、
そのような指導はできない。
まずもって無理。
もちろん元々それができている生徒も、
稀(まれ)だけれどいる。
母親の教育がすばらしいからだ。
そういう生徒は指導が簡単で楽。
それでいて成績はグングン上がる。
願ったり叶ったりの生徒ということだ。
前にも言ったが、
子育ての目的は子どもの自立心の成長。
これを学力向上のプロセスと重ねて、
同時進行でできるかどうかが、
北斗塾の講師としての腕の見せどころ。
自立心の成長がなければ、
子どもはいつまで経っても手がかかる。
依存心は幼いころに一番強く持っていて、
その割合を年々減らしていくことが、
わが子の成長の証明となるのだ。
理想はわが子の依存心が18歳のとき、
つまり大学受験時には、
依存心がほとんど消えて、
大学生生活が始まる時点からは、
培われた自立心が本物となるように、
4年間(学部によっては6年間)を、
1人暮らしをすることで確立する。
そうなれば社会に出ても大丈夫だ。
その時は学力を有しているうえに、
大学では「学問」を学んでいるがゆえ、
価値ある社会人としてデビューできる。
どのレベルまで学問を習得できているかは、
どれだけ高校生卒業時までに、
本物の学力をつけることができたかどうか、
それにかかっている。
学習塾の最大の役割は、
生徒を志望校に合格させることで、
間違いはない。
ただし、その指導の過程において、
指導者が工夫を凝らしていけば、
生徒の自立心を育むことができる。
その自立心が小学校卒業時までに、
高レベルの域に達している生徒は、
その6年後に旧帝国大学などの、
難関大学に合格している可能性が高い。
そしてそういった難関大学の問題は、
学力向上に大いに貢献できるような、
良質な問題のオンパレードである。
演習を積めば積むほど頭が良くなる、
そんな問題がほとんどである。
こういった問題で訓練できた生徒は、
「思考力」「判断力」「表現力」、
つまり大学入試共通テストが明示する、
これからの時代に特に必要とされる、
能力なのだが、これが手に入る。
故にますますこれから先は、
難関大学に進学できる生徒ほど、
この3大能力をとても高いレベルで、
有している上で学問を習得するため、
社会で活躍することは想像に難くない。
さらに言うと、
自立心が中学校校卒業時までに、
高レベルの域に達している生徒は、
その3年後に医学部や薬学部などの、
難関学部に合格している可能性が高い。
すなわち、
難関大学に合格するような生徒とは、
小学校卒業時までに、
難関学部に合格するような生徒とは、
中学校卒業時までに、
「自立心」を育んでおくことが、
重要事項なのだ。
「自立心」とは何かについて、
次の機会に解説する。
(続く)