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塾長の考え(九大受験)1

一木康広

一木康広

テーマ:塾長の考え

怒鳴る人
九州大学に合格したい生徒がいる。

名前は…まだ、ない。

ということはなく「Cくん」である。

Cくんは高3になってから入塾してきた。

それまではN塾に通っていた。

そこの塾講師は大学生講師で良かったらしいが、

そこの教室長がどうしても嫌で塾を辞めた。

理由は詳しく聞いたが、ここでは述べない。



宮崎●●高校普通科に通っていたが、

今月(3月)に卒業した。

つまり今は予備校生として来ている。

そして今は彼にとって本当に必要だった、

やらなければいけなかったことを、

毎日丁寧に学習し直している。

それこそが「中学時代の学習内容」である。



高3生が入塾してきても、

入試までの時間が限られているので、

ほとんど指導できないのだが、

それが実際は成績向上の足かせとなる。

大学合格の障害となる。

某予備校(宮崎で有名)の校長は私に言った。

いやはっきりと断言した。

「高校卒業した生徒に中学の内容をする、

 そんなことは必要ない!」

「なぜですか?」

「高校入試に合格した者だけが高校に入学する」

「…、それが何か?」

「それが何かじゃなくて、それがすべてだ」

「そうですか?」

「合格したのだよ、中学までの内容は!」

「そうですか?」

「そうですかじゃなくて、そうでしょうが!」

「合格した生徒は1番から最後までいます」

「それが何だって言うんだ?」

「合格しても皆が同じ学力ではないです」

「何をあなたは言っているのか?」

「各生徒にはあちこちに弱点が残っています」

「そんなことはわかっている、もちろん!」

「本物の基礎学力がないまま合格しています」

「あなた…何が言いたいの?」

「中学の内容を全部チェックしないとダメですよ」

「全部? 何を言っているんだ」

「1つでも『部品』が欠けていたら大学受験で…」

「そんなこと言っていたらキリがないだろう!?」

「…そうですかね?」



ここで沈黙の時間が流れた。



「話にならないなぁ、意味がない」

「そう思うのはご自由なことです」

「あなたと私たちではね、考え方が違うよ!」

「そのようですね」

「お互いが信じたやり方で行きましょうや」

「最初からそのつもりですが?」



通常の予備校には莫大な量の入試問題がある。

それらはすべて「大学入試問題」である。

そしてそれらの問題は各教科担当の講師が、

日夜命を削って研究に研究を重ねている。

そこまでの血のにじむような努力と、

「生徒に授業内容を絶対にわからせたい!」

という強い思いがある予備校講師が、

毎年生き残っている。

人気も実力もない予備校講師は、

毎年3月に契約更新できずに「浪人」となる。

北斗塾予備校にも何人かが面接希望で来た。



人柄は良さそうな人が多かったが、

なぜか私が出す学科試験に通らない。

採用は全員見送って来たがその人たちは、

まったく困らない。

なぜならば近隣の予備校あるいは学習塾で、

今でも講師だからだ。



(続く)

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一木康広
専門家

一木康広(塾講師)

株式会社北斗塾

生徒の学力と性格に応じて指導を変化させること。成績向上に必要な要素(①知識定着の確認②解法のための技術指導③やる気の発生・向上・継続のサポート④学習に最適な環境の整備)を提供し、学力向上へと導くこと。

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