塾長の考え(期末テスト)1
「宮崎大学の医学部受験には、
詳しいですよね?」
「精通しているとお見受けします」
そんな言われ方は初めてだった。
「詳しい」とは何なのか。
「精通している」とは何なのか。
特に詳しいと思ったことはないし、
精通しているかと言われれば、
いったいどの程度が「精通」なのか、
よくわからないのが正直なところ。
でも、
問い合わせてくる親御さんたちには、
塾選びの「基準」があるようだ。
例えばわが子が小学生や中学生の場合。
学校の授業に十分についていけない。
学校の成績が上がってほしい。
この場合はご近所の学習塾。
[塾の先生との相性が合わない]
[学校のテストの成績が上がらない]
こうなれば別の塾に転塾する。
[レベルの高い学校の中学受験に合格]
[レベルの高い学校の高校受験に合格]
目標が明確であれば合格実績の多い塾。
なかなか結果が出なくても最後まで続ける。
最後には何とかなると信じて。
宮崎の場合は全国レベルと比べれば、
そこまでレベルが高いわけではないため、
高校受験まではこの考え方で通用する。
どこの学習塾に入ったところで、
そこの塾長や教室長に説得されて、
進路を調整された上で高校受験をする。
都会と真逆の傾向である、
成績の良い子は県立高校へ進学する、
という価値観で動くため、
「県立高校100%合格!」
というフレーズにこだわる学習塾が、
結果的にあちらこちらに出てくる。
また、中学受験に関しても、
「当学校に来ていただければ、
私立中としての手厚い指導により、
どこかの学習塾に通う必要もなく、
経済的にもその分の負担がなく、
メリットが多いです!」
などといったことを言う説明会を、
各私立中学校は保護者向けにするため、
それを真に受けた親御さんたちは、
安心して中学受験をする。
合格してしまえば塾はやめても大丈夫、
それならいいわね、と。
(後に他の生徒に知られないように、
注意を払いながらどこかの塾に入る)
ここからが本題となる。
中学受験で上手く行ったり、
高校受験で上手く行ったりしても、
同じ方法は大学受験では一切通用しない。
このことがわかっていない親御さんが多い。
いや、正確に言うと、
もうすでに15歳となったわが子たちは、
親の言うことなど聞かない年齢なので、
今の自分の欲求に忠実に動こうとする。
親が注意しても忠告しても、
「合格したんだからいいだろ!」
「合格したんだからいいよね!」
という理屈で。
こうやって甘い考えで高校生活が始まり、
「これはまずい!」と気づくのが、
入学後4ヵ月目なら全治8ヵ月。
半年後なら全治1年2ヵ月。
1年後なら全治2年。
それ以降は危険水域。
(入学時における)
第1志望の合格可能性は1パーセント!
※データによる。
上記の「治療期間」も、
腕のいい学習塾に出会えた時の見込み。
どこの塾でもいいというわけではない。
(続く)