塾長の考え(親子関係)11
前回①の続き
そこで次に浮上してくる考え方が、
地元国立大学の医学部医学科の大学生ならいいのではないか?
というものです。
医学部医学科の大学生なら優秀だから、
保護者にも塾の優秀さをアピールできる!
そういう安易な考えです。
それを「売り」にしたりする塾がありますが、
どう考えても感心できません。
「人を指導する」ということは簡単なことではないのです。
お父さんやお母さんの立場で、
わが子に学習指導をしたことがある人は経験していますよね。
「何でこんなこともわからないの!」
といった感情を持ったことを。
わが子を腹立たしく思ってしまったことを。
それに似た感情を指導時に持ちやすいタイプの講師は、
ズバリ言うと医学部医学科の大学生講師に多いのです。
なぜだかわかりますか?
自分がいとも簡単にできたことができない相手を見ると、
理解しがたい感情(もどかしい感情)が出てきやすいからです。
相当に自制心がある医学科生でないと表情に出ます。
「何でこんなことが(この生徒は)分からないのだろうか?」、と。
さらに、
指導する相手が高校生になってくると、
やたらと自分がやってきた学習方法を強要する傾向もあります。
なぜだかわかりますか?
自分がその方法で上手くやってきたからです。
生徒指導のときに気をつけなければいけないことは、
その生徒の性格に合った指導をすることです。
講師の独自のやり方の強要ではありません。
有効な学習指導には教育的要素が常にあります。
「人としての考え方」の指導も必要なのです。
この点がどうしても大学生講師だと人生経験の少なさにより、
「あいまい」かつ「不安定」です。
性格的に素直で謙虚で感謝の出来る大学生。
そのような大学生であれば塾講師としての適性があります。
医学部医学科生なら大丈夫というわけではないのです。
(続く)