11:「脳をリセットする“最高の休憩法”とは?」
シリーズ12最終回:「“叶えたい未来”を現実にする脳の使い方」
~行動を変える自己イメージの力~
1.“なりたい自分”を描いても、なぜ現実は変わらないのか?
「理想の自分になりたい」 「目標を叶えたい」
そう思っても、行動が伴わず、三日坊主で終わってしまう…という経験はありませんか?
それは意志や根性の問題ではありません。
脳の中にある“自己イメージ”が、あなたの行動を無意識に制御しているのです。
2.脳が、行動を決める“自己イメージ回路”とは?
=自己イメージとは?
脳が「自分はこういう人間だ」と信じている、無意識のセルフラベル
多くは過去の経験や周囲の言葉、環境によって形成される
=関連する脳領域
前頭前野:目標設定・計画・行動制御
海馬:未来イメージと記憶の統合
内側前頭前皮質:自己認識と自己評価に深く関わる
このネットワークが、「自分にはできる/できない」という信念をつくり、 それに沿った行動パターンを選んでしまうのです。
3.事例:自己イメージを変えて営業成績が3倍になった男性
事例:40代・営業職のKさん
「自分は口下手で売れない営業マンだ」というイメージを持っていた。
セルフイメージ書き換えワークに取り組み、「話を聞くのが上手な営業マン」と自分を定義し直したところ、 行動が変わり、1年後には売上3倍に。
「自己イメージが変わると、脳も行動も自然に変わる」と実感した。
4.脳は“今の自分”より“信じている自分”に従う
脳は、現実よりも「何を信じているか」を優先します。
つまり、「自分はできない」と信じている人は、できない行動を無意識に選び、
「自分は変われる」と信じている人は、その方向へ行動するのです。
この仕組みを脳科学では「自己一致性(self-consistency)」と呼び、 自己イメージと行動が一致するように、脳が自動的に調整する性質があります。
5.行動を変える“自己イメージの書き換え方”3ステップ
ステップ①:「今の自分」を言語化する
例:「私は○○が苦手」「いつも途中でやめてしまう」「継続力がない」
→ 自分の“思い込み”に気づくことが出発点
ステップ②:「なりたい自分」を具体化する
例:「毎日10分だけでも継続できる人」「やり抜ける人」「丁寧に話せる人」
→ 未来の自分を具体的・肯定的な言葉で描くことが重要
ステップ③:未来の自分として“行動を1つ選ぶ”
→ 書いたイメージにふさわしい小さな行動を、今すぐに選ぶことが大切
例:「5分だけ資料に目を通す」「1つ質問をしてみる」など
この積み重ねが、「脳にとっての現実の自己像」を徐々に塗り替えていきます。
6.なりたい自分は、すでに脳の中にいる
自己イメージは、未来の自分を先に“脳の中”に置くことで、行動を変えていける力を持っています。
イメージ → 言語化 → 小さな実行
この流れを何度も繰り返すことで、 脳は「これが本当の自分なんだ」と認識を更新し、行動パターンも変わっていきます。
まとめ:未来を変えるのは、「今、どんな自分を信じるか」
脳は“今の現実”より“信じている自己像”に従う
小さな行動が、脳のイメージ回路を書き換える
行動が変わると、結果が変わり、やがて人生が変わる
“叶えたい未来”は、あなたの脳の中から始まる。
さあ、今日から「なりたい自分としての1歩目」を踏み出しましょう。



