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森億プロはテレビ宮崎が厳正なる審査をした登録専門家です

⑥:「朝起きてすぐスマホを見ると、脳に何が起きるか?」

森億

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テーマ:日常生活に活かす脳の使い方シリーズ

シリーズ⑥:「朝起きてすぐスマホを見ると、脳に何が起きるか?」
~脳の目覚め方と1日の質の関係~

1.「つい目覚めてすぐスマホ」…その習慣、危険です
目が覚めた瞬間、ベッドの中でSNS、ニュース、メールをチェック…。
そんな習慣、身についていませんか?
実はそのたった5分のスマホチェックが、脳の働き方や1日の集中力を大きく左右しているのです。

2.脳は「朝の状態」にとても敏感
脳は目覚めた直後、「まだ完全には立ち上がっていない状態」にあります。
このタイミングでどんな情報を受け取るかによって、 その日の脳の働き方、感情、集中力の質が決まっていくのです。

=起床直後に働く脳のシステム
RAS(網様体賦活系)
 → 覚醒を促し、注意の向きを決める「フィルター装置」
コルチゾール(覚醒ホルモン)
 → ストレスに備えて朝に分泌量が増加
セロトニン系
 → 感情の安定に関わる、リズム調整物質
これらのシステムは、「朝、何を見るか/何をするか」で調整されます。

3.朝スマホが脳に与える悪影響
視覚刺激による「ドーパミン過剰」
スマホ画面には強烈な光刺激と、情報のシャワーです。
脳が急激にドーパミンを放出し、「注意がバラバラになる状態」に入りやすくなります。
→ これにより、1日の集中力が低下し、脳が疲れやすくなるのです。

情報の洪水で「扁桃体」が興奮
SNSやニュースでネガティブな情報(事故・不安・人間関係の比較など)に触れると、
扁桃体が「脅威」と判断してストレス反応が起きます。
→ これが、「朝からなんとなく気分が重い…」の正体です。

前頭前野が“受け身モード”に固定される
朝から他人の情報に振り回されると、 脳は「受動的な注意モード」に入ってしまいます。
すると、その日1日が「外に反応するだけの時間」になり、 自分の判断力や創造性が発揮しづらくなってしまいます。

4.事例:朝スマホをやめた20代女性の変化
事例:20代・会社員Nさん
毎朝スマホでSNSを1時間見てから起きる生活で、午前中は頭が重い状態が続いていた。
スマホを見るのを朝食後まで我慢する習慣に変えたところ、「午前中の集中力が上がった」「気分が前向きになった」と体感した。
小さな変化が1日の質を大きく左右することを実感した。

5.脳が喜ぶ「朝の過ごし方」3つの工夫
① 起きたらまず自然光を浴びる
太陽光を目に入れることで、セロトニンとコルチゾールのバランスが整い、脳が自然に目覚めます。
→ カーテンを開けて数分窓の外を見るだけでOK!

② 5分だけ「ぼーっとする」時間をつくる
覚醒直後の「脳の準備時間」にあえて“空白”を入れると、 RASが自然にその日の注意を整え始めます。
→ 白湯を飲む、静かな音楽を流す、なども効果的。

③ “自分主体の行動”から1日を始める
スマホではなく、日記を書く/簡単なストレッチをする/一言声に出して目標を言うなど、
「自分で選ぶ行動」からスタートすることで、前頭前野が“能動モード”にスイッチされ、1日の判断力や意欲が高まります。

6.朝スマホがもたらす「無意識の受動化」
私たちは、情報を“見る”ことで心の状態を大きく左右します。
特に朝は、脳が「その日、どこに注意を向けるか」を設定する感度の高いゴールデンタイムです。
朝スマホは、あなたの注意を他人や社会のノイズに奪わせ、 結果として“自分の軸を失いやすくする”行動なのです。

まとめ:1日をつくるのは、起きて最初の10分間
脳のスタートをどう切るかで、その日1日の質は大きく変わります。
だからこそ、「朝スマホを見ない」という小さな選択が、 集中力・気分・判断力のすべてに良い影響をもたらします。


スマホを見るのは、自分が整ったあとでいい。
今日から“脳が喜ぶ朝習慣”、はじめてみませんか?

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森億
専門家

森億(プロコーチ)

fine lab.(ファイン ラボ)

35年の中高大の教員経験と、バスケットボール競技での豊富な実績をもとに、パフォーマンス向上を導く「fine理論」を構築。セルフトレーニングとチームビルディングの両輪で企業セミナーや人材育成を行います。

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