第1回「努力しても結果が出ない理由はマインドにある」
第1章「なぜ、あなたのパフォーマンスは伸び悩むのか?」
(第2回)「メンタル強化では限界がある。その理由を脳科学で解説」
多くの人が「メンタルを強くすれば結果が出る」と考えています。
しかし、メンタル(心の状態)は「結果」であり「原因」ではありません。
メンタルを生み出している本当の原因は、あなたの「マインド=ものの見方・捉え方」です。
脳は、マインドの影響で感情が動き、扁桃体が反応すれば不安になり、前頭前野が働けば冷静さを保ちます。
つまり、脳の使い方=マインドが整えば、メンタルは自然に安定し、無理なくパフォーマンスを高められるのです。
本質は、表面的な感情コントロールではなく、マインドの土台を整えることにあります。
<事例>
B選手は、毎日ポジティブな言葉を唱え、「自分はできる」とメンタルを鼓舞していました。
しかし、試合が近づくと不安と焦りでパニックに…。
それは、なぜか?
彼は「失敗したら価値がない」というマインド(信念)を変えずに、表面的な言葉だけを繰り返していたのです。
脳の扁桃体は、根本的なマインドが変わらなければ、恐怖反応を起こし続けます。
本当に変えるべきは「自分はチャレンジを楽しむ価値がというマインドのほう。
その土台が整えば、メンタルは自然に安定します。
<コーチのすべきこと>
•「頑張れ」「気合だ」ではなく、「どう捉えたら冷静になれる?」と促す。
•マインドとメンタルの違いを選手に説明し、根本への意識を高める。
•扁桃体と前頭前野の話をわかりやすく伝え、脳の仕組みを理解させる。
<選手のすべきこと>
•緊張している自分に「なぜ緊張しているのか?」と問いかける。
•自分の「意味づけ」を確認し、冷静さを保つためのセルフトークを練習する。
•脳の仕組みを知り、「自分をコントロールできる感覚」を養う。