第1回「努力しても結果が出ない理由はマインドにある」
小学生にもわかる「マインドセット」の世界
1. マインドセットってなに?
「マインドセット」は、ものごとをどう考えるか、心の持ち方のことなんだよ。
たとえば、テストでまちがえたときに…
Aさん:「もうだめだ…ぼくにはできない…」と思う人と、
Bさん:「ここをなおせば、もっとできるようになる!」と思う人がいるよね。
このときの「とらえ方」や「考え方」が、マインドセットなんだよ。
2. どうしてマインドセットが大事なの?
マインドセットによって、できることがどんどん増えたり、チャレンジが楽しくなったりするんだよ。
たとえば、
•失敗しても「もっとがんばればできる!」って思える人は、練習を続けられる。
•すぐに「むずかしいからムリ…」って思う人は、あきらめやすくなるんだ。
だから、マインドセットは、心の中のメガネみたいなもの。
今見ているものを、どう見えているのかで、未来がかわるんだ!
3.マインドセットを日本語に置き換えるとどんな言葉になるの?
「マインドセット」は、日本語に置き換えると、
•「心の持ち方」
•「考え方のクセ」
•「ものの見方」
こんな風に言い換えることができるんだよ。
4. 日本昔ばなし「うさぎとかめ」から学ぼう
ある日、カメとウサギがかけっこをしたよね?
ウサギは「どうせカメなんかに負けるわけがない」って思って油断しちゃった。
カメは「ゆっくりでもゴールをめざそう!」って思って、最後までがんばった。
これも、マインドセットのちがいで結果が変わったんだ!
5 「魔法のことば」のできごと
ある日、サッカーの練習でミスをしたユウくん。
「どうせ僕は下手だし…」って、しょんぼりしちゃった。
でも、コーチが言ったんだ。
「“まだ”できていないだけだよ!」
そのあと、ユウくんは「まだできていないなら、これからできるようになるかも!」って思って、また練習を始めた。
そして少しずつ、ゴールも決められるようになったんだ。
これが「成長できる!」って考えるマインドセット。
コーチの「まだ」という魔法の言葉が、ユウくんの考え方を変えたんだよ!
6. パズルとあきらめる人の話
アヤちゃんとケンくんが、むずかしいパズルをしていました。
アヤちゃんは、「これ、むずかしすぎる!ムリ!」と言って、途中でやめちゃった。
でもケンくんは、「できるかわからないけど、あと5分だけやってみよう」と思って続けた。
そしたら、最後のピースがはまったんだ!
ケンくんは「むずかしいけどやってみる!」という前向きなマインドセットを持っていたから、最後までやりきれたんだよ。
7. 映画「チョコレート工場のチャーリー」
映画や本の『チャーリーとチョコレート工場』って知ってる?
チャーリーはとても貧しい家の子だけど、
「ぼくには家族がいるし、あきらめなければ大丈夫!」って、いつも前向きな気持ちで生きていたんだ。
ほかの子たちは、お金持ちだったり、わがままだったりしたけど、チャーリーは「やさしい心とがんばる気持ち」を持っていたから、最後にすてきなことが起こったんだ。
これも、チャーリーのいいマインドセットのおかげ!なんだよ
8. 有名な人のマインドセットの話
・マイケル・ジョーダン(バスケ選手)
「ぼくは9,000回以上のシュートを失敗してきた。300回以上の試合で負けた。でもそれが、ぼくが成功できた理由なんだ。」
失敗を何度も経験しても「やればできる!」と考え続けた結果、世界一の選手になれたんだ。
「失敗」という言葉は、「終わり」ではないんだよ。
成功の途中にある「曲がり角」や「でこぼこ」と同じなんだよ。
みんな、まっすぐで平らな道が続いていると思っているんだよ。
色々な道があるということを知っているだけでも違ってくるんだよ。
9. 「成長マインドセット」と「固定マインドセット」
最後に少し難しい話をするね。
心理学でよく使われる2つのマインドセットについて紹介するね。
•固定マインドセット
「ぼくは頭が悪いからムリ」「私は運動神経が悪いからできない」
→ がんばっても変わらないと思っちゃう考え方
•成長マインドセット
「今はできないけど、がんばればできるようになる!」
→ 何でも練習すれば上手になる!と考える心
この「成長マインドセット」を持つと、何でも楽しくなるよ!
失敗も「レベルアップのチャンス」になるからね。
>まとめると…
マインドセットは、
•あきらめない気持ち
•チャレンジする気持ち
•自分を信じる気持ち
これを持つことで、未来がどんどん変わるんだよ!
まるで「心のスイッチ」を押すみたいにね。
ただ、自分のするべきことをするだけなんだよ。
「ただ、それだけ」を。
◯では、どうやって「マインドセット」を育てるのかを紹介するね
下の3つについて話していくね。
①「心の持ち方」
②「考え方のクセ」
③「ものの見方」
みんな似たような言葉だけど少しずつ違うんだ。
だから、それぞれにあった成長さえる方法を紹介するね!
①「心の持ち方」を成長させる方法
→ 自分を信じ・前向きにする力
これは、たとえば「ドキドキしてもがんばる気持ち」とか「イヤなことがあっても、またやるぞ!って思える気持ち」を育てる方法だよ。
<方法>
1.「できたこと」を毎日見つけること
→ どんなに小さいことでもOK!
「今日、あいさつできた!」「漢字を1つ覚えた!」
→ 「できることは増えるんだ!」っていう心の持ち方になる。
2.失敗しても「学びがある」と考えること
→ 「失敗=ダメ」じゃなくて、「失敗=次がよくなるヒント!」
たとえば、「転んだら、次は気をつければいい!」って思う。
3.「ありがとう」をたくさん言うこと
→ 人に感謝すると、心があたたかくなって、前向きになるんだ。
家族や友だち、先生にも「ありがとう」って言ってみよう。
②「考え方のクセ」を成長させる方法
→ いつもの考え方の習慣をよくする!
クセって、いつも無意識(気がつかないうちに)でやってる考え方のこと。
それをいいクセに変えたら、もっと楽しくなる!
<方法>
1.「もし〇〇だったら?」って考えてみること
→ いろんなパターンを考えるクセをつける!
たとえば、「もし明日、雨だったら?」「もし友だちが困っていたら?」
→ 柔軟な考え方のクセが身につくよ!
2.「いいところ探し」をクセにすること
→ 人や出来事の「イヤなところ」じゃなくて「いいところ」を見つける習慣。
たとえば、「あの子、静かだけど、絵がすごく上手!」みたいに。
3.「なんでだろう?」を考えるクセをつけること
→ なんで失敗した?なんで楽しかった?
考えるクセをもつと、どんどん成長できる!
③「ものの見方」を成長させる方法
→ 世界の見え方を変える!広げる!
「ものの見方」は、「ひとつの視点だけじゃなくて、いろんな見方」をできるようにする力だよ。
ひとつのことでも、いろんな角度から見ると、新しい発見があるんだ。
<方法>
1.「立場を変えて考える」練習してみること
→ たとえば…
・友だちの立場だったらどう思うかな?
・お母さんの立場だったら?
→ 相手の気持ちや考えがわかるようになる!
2.「虫めがね」と「空から」を使ってみること
→ 近くから(虫めがね)見る!
→ 遠くから(空から)全体を見る!
たとえば、
・アリの世界をじーっと見る → 小さな世界が楽しくなる!
・公園全体を高いところから見る → みんなの動きが見える!
3.「反対の意見」を考えてみること
→ たとえば、「運動は大事だ!」と思ったら、
「休むことも大事だ!」って反対のことを考えてみる。
→ いろんな見方ができるようになるよ!
<まとめ>
•①心の持ち方
→ 「前向きな気持ち」「できる!って思う力」を育てる!
•②考え方のクセ
→ 毎日の考え方の「習慣」を良くする!
•③ものの見方
→ 見る角度を変えて、新しい発見をする!