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障害年金の不支給率、過去最多に日本年金機構が正式に発表、 厚労省が点検と見直しを公表

坂本祐一

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テーマ:障害年金実務

・日本年金機構が正式に発表・厚労省が点検と見直しを公表


前回のコラムの続きになりますが、
2025年9月、日本年金機構が令和6年度(2024年度)の障害年金統計を発表し、不支給とされた割合が13.8%に達したことが明らかになりました。前年度(9.2%)の約1.5倍で、統計開始以来、過去最多となります。書類不備などの「却下」を含めると2万件超。特に精神・発達・知的障害ではほぼ2倍に増えました。


厚生労働省は6月に運用改善策を決定し、実施状況を点検。24年度の不支給約1万1千件を再検証したところ、4.3%(124件)が支給へと判断を覆したと公表しました。
審査の偏り是正や理由開示の充実、複数認定医制の導入など、透明性向上を図る動きが始まっています。

ただ、現場の専門家の間では見方が分かれています。「審査が以前より穏やかになり、運用が元に戻りつつある」という声もあれば、「依然として厳格な傾向が続いており、以前と同じ内容では通らない」との意見もあります。これまで2級相当と判断されていた内容が3級または不支給とされるケースが引き続き見られる一方、改善の兆しも一部に見られるなど、状況はまだ安定していない印象です。

このような状況の中で、申請者が不支給を避けるためには、
今回の対応で制度の透明化と見直しが進む可能性があります。障害年金は本来、生活を支える制度です。申請に不安がある方は、一人で悩まず、専門家にご相談ください。

①日常生活の困難さを主治医に具体的に伝え、診断書に反映してもらうこと、
②「診断書」と「病歴・就労状況等申立書」の内容を一致させること、
③障害年金に詳しい専門家(社労士等)のサポートを受け、書類の整合性や補足資料を整えることが重要です。



厚労省の再点検は始まったばかりで、改善が現場に行き届くまでには時間を要するでしょう。それでも、今回の対応で制度の透明化と見直しが進む可能性があります。障害年金は本来、生活を支える制度です。申請に不安がある方は、一人で悩まず、専門家にご相談ください。


(参考:共同通信・NHK報道/厚生労働省 社会保障審議会障害年金部会資料 2025年9月19日)

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専門家

坂本祐一(社会保険労務士)

さかもと社労士事務所 【仙台障害年金相談オフィス】

年金相談業務や労働基準相談員を経験し、「働く人を応援します!」となるべく社会保険労務士に。煩雑な障害年金の相談、申請代理を行ます。

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