コラム
障害年金の「初診日」について(その3)「相当因果関係」(1)
2018年9月16日 公開 / 2019年11月6日更新
相当因果関係(1)
障害年金の請求にあたり、「初診日」を決めるときに「相当因果関係」も重要視されます。
相当因果関係とは、「個々のケースによりますが、前の疾病又は負傷がなければ、後の疾病が起こらなかったであろうと認められる場合は、相当因果関係ありとみて前後の傷病を同一傷病として取り扱います。ただし、通常、後の疾病には負傷は含まれません。」と日本年金機構では説明をしています。
この「相当因果関係」をよく意識しないで障害年金を請求すると、後になって年金事務所から「現在のA疾病」を初診日として請求したものが、「以前のB傷病」と「相当因果関係」があると判断されたと連絡が入る場合があります。この場合、初診日は「以前のB傷病」となります。
その逆のケースもあります。「以前のB傷病」と「現在のA疾病」が「相当因果関係」があると思い「以前のB傷病」を初診日として請求したが、「相当因果関係」はない判断されたと年金事務所から連絡が入る場合もあります。この場合、初診日は「現在のA疾病」となります。
このようになると「初診日」の変更となり、診断書等の書類の取り直し、訂正等を求められて手続が大変複雑になってしまいます。
障害年金の請求においては、前回のコラムの内容の「社会的治癒」と「相当因果関係」が初診日を決める際の最重要項目となり、判断が大変難しい点でもあります。
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