終活相談Q&A 「自宅は同居中の息子へ。同じく相続権のある長女との後々のトラブルを防ぐには?」
本日も下重暁子さんの「明日死んでもいいための44のレッスン」の中から今日は第20弾、「人に期待せず、自分に期待する」という内容をお伝えしていきたいと思っております。
下重さんもこのようにおっしゃっております。「期待はした瞬間から、必ず外れていくのだ。私は自分が死んだら、相手の自由にしてほしいと思っている。この前作った遺言の公正証書には、私が死んだあとは、連れ合いに一任する。彼が死んだら、私に一任する。簡単にいうと、それしか書いていない。そして親が子に期待することは多いが、本人にとっては負担以外の何ものでもない。誰かに期待したいと思うのなら、他人ではなく、自分にするべきだ。」とおっしゃっております。
私も子どもに期待するというか、私ができなかったことを私の思いを子どもに引き続いてもらいたいと、やはり期待することは多少なりあると思います。しかしよく言われますが、相手の行動は変えられないということを、皆さんよくお聞きになると思います。やはり相手に期待しても、相手がそのことを本当に重要に思っているのか、大切に思っているのか。というのはあくまでも、相手の感覚でありますから、自分がいかにこのことを大切に思って、こうしてほしいと思っても、それはあくまでも相手がそれを受け入れてくれるか、どう判断するかによって変わってきますので、私も下重さんの考えと同じように、相手に期待することなく、自分に期待をして、自分から行動するということがとても大事なのではないかと考えております。
終活セミナーのなかでもお伝えをしておりますが、終活セミナーの第一歩は「エンディングノートを作成すること」です。まさに「自分に期待をする」ということで、エンディングノートの中に、自分のお葬式はどうしたいのか。家族葬でしたいのか、一般葬でしたいのか。例えば遺影はこの写真を飾ってほしいというように、生前自分がしたいように宣言をしておけば、子供さんはそれをそのまま実行することになります。エンディングノートを作らないで、子どもに任せれば、すべてちゃんとしてくれるから大丈夫だと、余計な期待をしてしまうと、子供は皆さん困るわけです。子供さんが複数いらっしゃれば、子供さん一人一人、その親の考えを組み取る形が違ってくるわけです。その組み取り方が違ってくるので、その兄弟の中でケンカをしてしまうことがあるわけです。ですからそのケンカを未然に防止するためにも、エンディングノートの中にご自身の思いを綴っていただければ、子供さんはそれに従って、行動することになると思いますので、どうぞ皆さん下重さんもおっしゃっているように、相手に期待するのではなくて、自分に期待をして、自分がしたいことはきっちり表明をしていく。そして行動していくということが、残された人生の中でとても大切になってくるのではないかと思っております。