2万人余りを指導した経験を基に、ボディーケアと機能回復・向上を柱に健康づくりをサポート（2/3）

トレーニングメニューは、体のケアや強化方法を示した「取扱説明書」

　菊田さんは、仕事が忙しく、体を動かす機会が少ない30～40代には、今のうちから運動習慣を身に付けておくことが重要と説きます。
　「ウオーキングや水泳など何でもいいので、運動を経験することが大事。経験があると、将来体力が低下した時に、『以前こんなことをやっていたから、こうすればいいんだな』と、どう対処すればよいのかがなんとなく分かります」

　50～60代には、専門性を備えたインストラクターのもとで自分の体の状態を把握しながら、自分に合ったトレーニングを行うことを勧めます。自己流だと筋力の衰えなどから、思わぬけがを負ってしまうリスクもあるからです。

　「皆さんには、なぜ今この運動が必要なのかも明らかにします。『なるほど』と理解、納得することで、意識が変わります」

　体重を落としたいと入会した40代の男性には、ボディーケアから始めることを提案し、こう説明しました。
　「体が硬くて機能不良に陥っています。体が疲れていて代謝が低下している状態なので、まずは1年間、ストレッチやマッサージを丁寧にして、筋肉がちゃんと酸素を取り込んでスムーズに代謝できるようにしましょう」

　コツコツと続けた結果、体重は減少。男性は現在、筋力トレーニングに励んでいるそうです。

　「若い頃は、食事を抜くなどすれば痩せられたかもしれませんが、筋力が著しく落ちてくる40代では、そうはいきません。体をどのようにケアし、強化していけばいいのか『自身の取扱説明書を作りましょう』とお伝えしています」

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