根の治療をした歯は、なぜ被せ物が必要なのか?
体の痛みの9割は首で直せる!(三井弘)という本を読みました。
・日本人は頚椎などの骨も小さく、脊髄が通っている脊柱管も欧米人よりも狭くなっている。
しかしながら、脊柱管の中を通る脊髄の太さは欧米人と比較してそれほど変わらないため、日本人の脊柱管には余分なスペースがあまりない。
そのため、老化が原因で脊柱管に椎間板がはみ出したり、骨棘が飛び出たりすると、中の脊髄が圧迫され、痛みや痺れなどの症状がおきやすいのです。
・首が壊れていく過程は大きく次の4つの段階に分けられます。
最初の主症状は肩こりです。次の主症状は頭痛です。
肩こりが一歩進んだ状態、首が悲鳴を上げ始めている状態です。
さらに症状が進むと、手や腕、足がしびれてきます。
さらに症状が進むと、指や腕、足など、体の一部に麻痺が起こります。
・首の異常が原因の肩こりは、この骨棘が肩甲上神経を圧迫することによって起こります。
そのため、安静にしたり、湿布を貼ったり、マッサージを受けたりしても、ほとんど効果がありません。
・肩こりや首こりが原因で起こる頭痛は、「筋緊張型頭痛」といわれますが、中でも首に原因がある頭痛の特徴としては、後頭部の鈍痛、頭が重い、肩こり、首こり、めまい、眼精疲労、根気の低下などの症状を伴い、それが慢性化して長期間続くことがあげられます。
この症状が起きる要因として、①椎骨動脈の血流悪化、②首の神経が引っ張られる、の2つがあり、どちらも加齢から起こる頚椎椎間板や椎間関節の変形が原因と考えられます。
首の椎骨動脈の血流が悪くなって起きる頭痛は、変形性椎骨症があると起こりやすい症状です。
椎骨動脈は頚椎の左右に空いている小さな孔を通る2Bの鉛筆の芯ほどの太さの管で、脳底で2本が1本に合わさり、脳底動脈になります。
椎骨動脈には脳血流を供給する大切な役割がありますが、血管が細い上に通っている孔が小さいため、首に何かの問題が起きるとその影響を強く受けて血流が悪化してしまいます。
その結果、頭痛やめまいが引き起こされてしまうのです。
つまり、首に問題があると常に血流が妨げられた状態になるので、慢性的な頭痛が続き、同時にめまいや体の不安定感、ふらつきなどが多くなります。
2つ目の、首の神経が引っ張られて起こる頭痛は、変形性椎骨症や頚椎椎間板ヘルニア、頚椎捻挫(むち打ち症)があると起こりやすい症状です。
・椎間板の変性などで大後頭神経が締め付けられたり、圧迫されたりすると頭痛が起きるのです。
・首を守るには首を強くすることがなかなか困難です。
ですが、少しずつでも鍛えていく方法は、大きな声を出すことと腹式呼吸です。
・首に良くて気楽に続けられるのは、『縄跳び』。
縄跳びをするだけで自然に姿勢が矯正されます。100回を目標に、慣れてきたら5分以上続けて飛ぶようにする。
・首に良い食べ物の筆頭に上げられるのはコラーゲンです。
コラーゲンを含んだ食品を摂取することで、椎間板の消耗を防ぎ、ヘルニアなどの予防効果が期待できます。
・首の治療の主なものは、手術、牽引、そして生活指導と投薬
・首の手術には、首の前方から行う方法と、後方から行う方法の2つがあります。
またすべての手術は全身麻酔で行います。
首の前方から行う手術を「前方固定術」といいます。
首の後方から行う手術には、「椎弓拡大術」「椎弓切除術」「後方固定術」という3つの方法があります。
・首が原因で起きるめまいは、安静時には起こりません。
首を回したり、頭を下に動かしたり、何かを取ろうと急に体の向きを変えたり、高いところのものを取ろうと上を向いたりするときに起こります。
その原因は椎骨動脈にあります。
頚椎に変形がなどの異常があると、椎骨動脈が圧迫されます。
さらに首をねじったり、回したり、上を向いたり、といった動きが生じると、椎骨動脈に余計な負担が加わり、血流が滞ってしまいます。
そのために、めまいが起きるのです。
もう一つの原因として、軽侮を通る自律神経の異常が考えられます。
この神経は、平衡感覚をつかさどる前庭神経とも密接につながっているために、首の使いすぎなどが原因で頚部の筋肉が緊張したり、引っ張られたりすると、この交感神経が刺激されて、前庭神経をも刺激し、結果的には平衡感覚に異常が起きる、つまりめまいが起こるという考えられます。