不動産の住所変更登記が2026年から義務化!昔の住所のままになっている実家は大丈夫?
親が亡くなり、実家を相続することになった。
ところが、通帳や書類を確認すると、
「まだ住宅ローンが残っている」
ということがあります。
そこで、
「住宅ローンも子どもが相続するの?」
「借金が残っている家は売れない?」
「実家を売って住宅ローンを返せる?」
と心配になる方もいるのではないでしょうか。
結論から言えば、住宅ローンが残っているからといって、必ずしも実家を売却できないわけではありません。
ただし、最初に確認したいことがあります。
それが「団体信用生命保険(団信)」です。
団信に加入していた場合、親が亡くなったことによって、住宅ローンの残債が保険で返済される可能性があります。
一方、団信に加入していなかった場合や、保険の対象とならない場合には、住宅ローンの返済義務が残ることがあります。
今回は、住宅ローンが残っている実家を相続した場合、どのような順番で確認すればよいのか整理します。
まず確認したい「団体信用生命保険」とは?
団体信用生命保険、通称「団信」は、住宅ローンの契約者が死亡するなど、契約で定められた事由が発生した際に、保険金で住宅ローンを返済する仕組みです。
例えば、
父が住宅ローンを借りていた。
住宅ローン残高は800万円。
父が亡くなった。
という場合です。
父が加入していた団信の保障対象になれば、保険金によって残っていた住宅ローンが完済される場合があります。
つまり、
「住宅ローンが800万円残っているから、子どもが800万円返さなければならない」
とは限らないのです。
ただし、保障内容や加入状況、支払条件は契約によって異なります。
団信に加入していると思っていても、必ず保険金が支払われるとは限りません。
まずは借入先の金融機関へ連絡し、加入状況と必要な手続きを確認することが重要です。
団信に加入していなかった場合はどうなる?
では、団信に加入していなかった場合はどうでしょうか。
住宅ローンも、基本的には亡くなった方が負っていた債務の一つです。
相続では、
土地。
建物。
預貯金。
といったプラスの財産だけでなく、
借入金などのマイナスの財産
も問題になります。
例えば、
実家の市場価値が1,500万円。
住宅ローン残高が600万円。
という場合です。
この実家を売却して住宅ローンを返済できれば、売却代金から返済額や諸費用を差し引いた金額が残る可能性があります。
ただし、誰が返済義務を引き継ぐのか、金融機関との手続きはどうなるのかについては、個別の確認が必要です。
「ローンが残っているから売却できない」
と決めつけず、まずは金融機関と不動産会社の両方へ確認するとよいでしょう。
住宅ローンが残っていても実家を売却できる?
例えば、次のようなケースを考えてみます。
【売却を想定した例】
実家の売却価格:1,500万円
住宅ローン残高:600万円
この場合、売却代金から住宅ローンを一括返済する方法を検討できます。
単純計算では、
1,500万円-600万円=900万円
となります。
実際には、仲介手数料、登記費用、その他の売却費用などが必要になるため、900万円がそのまま手元に残るわけではありません。
それでも、住宅ローンの残高より売却価格が高ければ、売却によってローンを完済できる可能性があります。
ただし、売却にあたっては、金融機関との調整や抵当権の抹消手続きなどが必要になります。
「抵当権」が付いている実家は売れない?
住宅ローンを借りて購入した住宅には、金融機関の抵当権が設定されていることが一般的です。
抵当権とは、簡単に言えば、住宅ローンの返済がされなくなった場合などに、金融機関が担保不動産から優先的に回収するための権利です。
そのため、登記簿を確認すると、
「抵当権設定」
という記載が残っていることがあります。
通常の住宅売却では、残っている住宅ローンを完済し、抵当権を抹消できるようにして買主へ引き渡します。
例えば、
売買契約を締結。
残代金決済の日に売却代金を受領。
金融機関へ残債を一括返済。
抵当権抹消登記と所有権移転登記を進める。
という流れです。
具体的な手続きは、金融機関や司法書士と調整します。
そのため、抵当権が付いていること自体が、直ちに売却できない理由になるわけではありません。
売却価格より住宅ローン残高が多い場合は?
ここは注意が必要です。
例えば、
実家の売却価格:800万円
住宅ローン残高:1,100万円
というケースです。
この場合、売却しても住宅ローンを300万円返済しきれません。
さらに、売却に必要な諸費用も発生します。
このような状態では、通常の売却を進めるために、不足する資金を用意する必要が生じることがあります。
不足資金を用意できない場合には、金融機関との協議が必要です。
「売却代金だけでは完済できないから、とりあえず売ってしまおう」
という進め方はできません。
最初に住宅ローン残高と売却想定価格を比較し、どのような方法が可能なのかを確認することが大切です。
実家の価値を知らないまま、相続放棄を決めない
住宅ローンが残っていると分かると、
「借金を相続したくないから、相続放棄した方がいいのでは?」
と考える方もいると思います。
もちろん、相続放棄が必要になるケースもあります。
しかし、相続放棄は、
住宅ローンだけを放棄する
という手続きではありません。
原則として、亡くなった方の財産や債務を含めて相続しないことになります。
そのため、
住宅ローン残高。
団信の加入状況。
実家の市場価値。
預貯金など、ほかの相続財産。
その他の借入金。
を確認する必要があります。
なお、相続放棄には、原則として自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内という期間があります。
相続放棄を検討している場合には、遺産の処分などを自己判断で進めず、早めに弁護士・司法書士等へ相談してください。
住宅ローンが残っている実家でも、先に査定できる
ここは特に知っておいてほしいところです。
例えば、
父が亡くなったばかり。
住宅ローンの残高は分かった。
相続登記はまだ終わっていない。
という場合です。
この段階でも、不動産会社へ査定を依頼することはできます。
例えば、
住宅ローン残高が700万円。
実家の想定売却価格が1,500万円。
と分かれば、相続や売却について具体的な判断材料になります。
反対に、
住宅ローン残高が1,500万円。
実家の想定売却価格が800万円。
という場合には、金融機関との調整や相続方法について、より慎重に検討する必要があるでしょう。
査定を受けることは、売却を決めることではありません。
現在の実家の価値を知ることで、今後の選択肢を整理することができます。
「住宅ローンが残っているかもしれない」という段階でもご相談いただけます
「親が亡くなったが、住宅ローンの状況が分からない」
「団信に加入していたか分からない」
「ローンを返済できる価格で売れるのか知りたい」
という状態でも構いません。
まず、借入先の金融機関へ確認するとともに、実家の現在価値を把握することが重要です。
株式会社Blue Keyでは、宮城県内の空き家・相続不動産について、売却・賃貸・管理・解体・活用を比較しながら今後の方針を整理しています。
相続登記や金融機関との手続きが必要な場合には、それぞれの専門家等と確認しながら進めることになります。
空き家相談専用ページ
https://www.bluekey-sendai.com/akiya/
団信で完済できても「抵当権の抹消」は確認する
もう一つ注意したいのが、住宅ローン完済後の登記です。
例えば、
父が亡くなった。
団信によって住宅ローンが完済された。
という場合です。
これで借入金の問題は解消したとしても、登記簿に記録された抵当権は自動的に消えるわけではありません。
抵当権を抹消するための登記手続きが別途必要になります。
そのため、
金融機関から届いた書類。
抵当権抹消関係の書類。
登記事項証明書。
などを確認します。
「ローンは完済したはずなのに、登記簿には抵当権が残っていた」
ということもあります。
将来の売却を考えているのであれば、完済後の登記状況も確認しておくことをおすすめします。
親子でローンを組んでいた場合はさらに注意
例えば、
親子リレーローン。
親子での連帯債務。
ペアローン。
といった契約です。
この場合、亡くなった方が団信に加入していたとしても、保障される債務の範囲は契約内容によって異なります。
そのため、
「親が亡くなったから、住宅ローンがすべてなくなる」
とは一律に判断できません。
誰が借入人なのか。
誰が団信に加入しているのか。
どの債務が保障対象なのか。
を金融機関へ確認する必要があります。
売却だけでなく「そのまま保有する」という方法もある
例えば、
団信で住宅ローンが完済された。
実家は現在空き家。
誰も住む予定がない。
という場合です。
住宅ローンがなくなったからといって、必ず売却する必要はありません。
賃貸できる可能性があるなら、貸す方法もあります。
将来、家族が利用する予定があれば、管理しながら保有する選択肢もあります。
一方、
固定資産税。
火災保険。
草刈り。
修繕。
建物管理。
など、住宅ローン以外の負担は続きます。
そのため、ローンが完済された場合でも、
売却。
賃貸。
管理。
解体。
活用。
という選択肢を比較し、今後どうするかを決めることが大切です。
まとめ|住宅ローンが残っている実家は、最初に「団信」と「現在価値」を確認する
親が亡くなり、実家の住宅ローンが残っていると分かった場合、
最初から、
「借金を相続しなければならない」
「この家は売れない」
と決めつける必要はありません。
まず確認したいのは、
団体信用生命保険に加入していたか。
保険金による返済の対象になるか。
住宅ローン残高はいくらか。
実家はいくらくらいで売れるか。
抵当権の状況はどうなっているか。
という点です。
団信によって住宅ローンが完済される場合もあれば、返済義務が残る場合もあります。
そして、住宅ローンが残っていても、売却代金から返済できるのであれば売却を進められる可能性があります。
大切なのは、
「ローンがあるから売れない」
と考えることではなく、
「ローンを整理したうえで、どのような方法があるのか」
を確認することです。
相続した実家は、売却を決める前に現在の価値を調べておくこともできます。
住宅ローン、相続登記、建物状態など、複数の問題がある場合でも、一つずつ順番に整理していきましょう。
住宅ローンや相続登記が残っている実家でもご相談いただけます
「親の住宅ローンが残っている」
「団信に加入していたか分からない」
「相続登記もまだ終わっていない」
「現在いくらで売れるか知りたい」
という状態でも構いません。
株式会社Blue Keyでは、宮城県内の空き家・相続不動産について、売却・賃貸・管理・解体・活用を比較しながら、今後の方針を整理しています。
売却を決めていない段階でもご相談いただけます。
空き家相談専用ページはこちら
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※本コラムは、住宅ローンが残っている相続不動産について一般的な考え方をまとめたものです。団体信用生命保険の保障内容や保険金の支払条件、借入金の相続、売却時の一括返済等は契約内容や個別の状況によって異なります。具体的な手続きについては、借入先の金融機関、司法書士・弁護士等の専門家へご確認ください。


