家庭学習は時間より中身!
■11月-追い込まれる受験生-
9月に受験した模試の成績票が返却され、思ったほどよくない結果に落ち込んでいるところに、10月に受けた模試も自己採点では最悪な結果に・・・。このままではセンター試験も目標得点に届かないし、志望大学も合格できない・・・と、落ち込んでしまう受験生がいます。
さらに、これだけ勉強しているのに、やればやるだけ偏差値が下がってきた、と嘆く受験生も・・・
弱気になっているところに、学校の先生の一言が追い打ちをかけます。「こんな成績じゃ合格できない。A判定の出ている大学に志望校を変更しろ!」(要するに志望校のレベルをうんと下げよ、という教育者とは思えない理不尽な要求)
さらに、おうちではお父さんまたはお母さんが、「家でだらだらしているからでしょ!もっと必死になって勉強しなさい!」(理解者であり相談者であって欲しい親からは感情的な叱責が・・・)
■模試を勉強に活かそう
模試の成績票を冷静に見て、どうして思うように点がとれなかったのか、よく考えてみましょう。まだ勉強が不十分だった、学校で未習範囲だった、公式をど忘れした、ケアレスミスを連発した、勘違いしてしまった・・・などなど、原因が思いつくでしょう。その失敗を次に活かしましょう。
ケアレスミスなどはそう簡単に直るものではありませんが、いつも「ケアレスミスをしないように」と意識をしていくことがとても大切です。
英語や国語は、毎日少しずつでも英文や現代文、古文、漢文の文章を読んでいると、ずいぶんと点数も変わってきます。毎日の勉強時間を見直して、ある科目ばかり固めてやっていないか点検しましょう。どの科目もまんべんなく勉強することが大切です。
明らかに不得意だったり、点の取れない分野や科目がある場合は、至急手当が必要です。優先的に勉強しましょう。
判定や偏差値はちょっとしたことで大きく変動します。あまり神経質にならないように。おおよその目安と考えてください。
■偏差値に惑わされるな
偏差値は模試を受けた全員の中でのおおよその自分の位置を示す相対的な指標にすぎません。ですから、必要以上に神経質になることはありません。
自分が一所懸命頑張っていても、まわりの人も同じように頑張っていれば、偏差値は伸びません。逆に、自分の基準で一所懸命勉強しているつもりでも、まわりの人がもっと勉強していれば、やってもやっても偏差値は下がっていくことになります。
ベネッセの模試を受験した人は、成績票の合格者平均偏差値の推移のグラフを見てみてください。高3の9月以降、合格者平均偏差値はゆるやかに下降していることに気づくはずです。9月以降はみんな受験勉強を頑張っていますから、偏差値は相対的にはゆるやかに下がっていく傾向にあるのです。
■志望大学は変更するな!
11月、12月はまだまだ学力がどんどん伸びる時期です。模試の結果が悪かったからといって、慌てて志望校を変更する(志望レベルを下げる)必要はまったくありません。国公立大学の出願はセンター試験後の1月末です。センター試験までは、自分の志望校めざして最大限の努力をするべきです。
11月に志望校を下げろ、という教師は教育者として失格か、受験を知らない人です。気にしないようにしましょう。
■親に「勉強しろ!」と言われたら、心の中で「ありがとう」とつぶやこう
親は感情的に「勉強しろ!」と言ってくるように見えるかもしれませんが、もっとも心配してくれているありがたい存在です。勉強しろと言われなくてもわかっているわ!と腹が立つかもしれませんが、心の中で「ありがとう」とつぶやいてみましょう。不思議と心が落ち着き、やる気が湧いてきますよ。
■まだまだ伸びる!あきらめるな!自信を持て!
11月、12月はまだまだ伸びる時期です。勉強すればするほど、学力がついていきます。どんどん賢くなっていきます。あきらめたら負け。この2ヶ月は、自分に足りないところをしっかり補強し、がむしゃらに勉強しましょう。10月や11月の模試で合否が決まるわけではありません。本番は年が明けてから。それを忘れないで。
自分に自信を持ちましょう。これだけやれば必ずできるようになる。必ず学力アップする、必ず合格できる、とはっきりと意識して勉強しましょう。あなたはそれだけの能力があるのです。すぐに模試で結果は出なくても、真剣に勉強に取り組んでいれば、必ず力はついています。本番でそれを発揮できるように今は苦しいけれど頑張りましょう!