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【社長は映画の主役】

清水宏

清水宏

金銭感覚が狂いだす社長にはいろんな症状があります。
電話に出ない、所在が捕まらない、資産表の説明をしても、先生に任せますと言って大事な会社の経営状態をろくに聞かない、などが典型的な症状です。

ひいては仕事への関心がなくなり内部管理がおろそかになります。ひどい例では自分の愛人を経理において、何千万も使い込まれたという建設関係の社長の例もありました。
人間お金があると何かに使いたくなるのですが、問題はそこで商売を拡大するとか、投資するとかといった生きたお金の使い方をしないことです。

遊びとか高級品とか、そんなプライベートなものにお金を使っても、そのお金がさらに売り上げを伸ばす訳もなく、会社の観点からするとそれは死に金です。
自分の役員手当や給料の中から何に使おうと勝手なのですが、「この会社は自分が大きくしたんだ」という自負から個人的費用を会社の接待交際費から使い出すと、
最悪、経費として認められずに社長への賞与として課税対象になったりします。
このような例を「会社の私物化」といいます。
これは非常に悪いパターンです。経理の社員は内情が分かりますので、だったら自分もってノリで横領の土壌にもなりかねません。

また、こんなバカ社長の下で働くのはアホらしいと、優秀な社員が会社を辞めていったり、様々な悪い影響が会社に及びます。
30人以上の規模の会社など特にそうですね。
社長は映画で言うと主役です、その自覚を持たなくてはいけません。
人の上に立つ人はプライベートも気にしなくてはいけないと思います。

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