「休眠預金」を公的事業に 与党が議員立法へ 銀行も容認姿勢、使い道は定まらず
参考リンク1:http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD060T5_W4A100C1TJ2000/?dg=1
参考リンク2:http://bylines.news.yahoo.co.jp/fuwaraizo/20140107-00031328/
参考リンク3:http://www.nikkei.com/markets/kigyo/gyoseki.aspx?g=DGXNZO6500430007012014DT0000
吉野家が好調だというニュースです。
ご存じの通り、牛丼業界3社では吉野家だけが苦しんでいました。ところが、最近は逆に吉野家だけが好調。
当たっているのは「牛すき鍋膳」という商品とのことで、この商品は通常の牛丼よりもはるかに高い580円。すき家は相変わらず値引き戦略で、松屋は客単価を下げないためにトッピング戦略。3社の中では、吉野家だけが高額商品をいち早く取り組んでたんです。
これもまたデフレが収束したことを意味しているのではないかと思います。
今まで吉野家がなぜ苦戦していたかといえば、価格戦争に負けたから。すき家と松屋がどんどん価格を下げていくのに、吉野家は対応が遅れていたことが一番の理由だと思っていました。だって、すき家や松屋の牛丼が吉野家の牛丼に比べて飛び抜けてうまいということはありませんでしたから。むしろ味でいえば吉野家が一番うまいと思います。
それでも、デフレの状況では価格訴求志向になります。安ければそれでいい。特に牛丼業界はそれが顕著な業界でしたから。
ところが去年春には状況が変わってきました。デフレも出口に近づいて、少し明るい景気になってきた。でも、この頃には円安株高の恩恵を受けられている方だけが先行して景気がよくなっていたんですが、秋から冬になると、かなりの部分で景気の回復が見られました。百貨店や家電量販店での高額商品の売れ行きを見てもそれは理解出来ます。
すなわちデフレは脱却したと。そういう状況になると、デフレにうまく対応できていた企業は苦戦することになり、むしろデフレに対応できていなかった企業の方がよくなるということになります。これがマクドナルドの苦戦であり、このニュースにあるすき家や松屋の苦戦と吉野家の復活なんだと思います。
デフレに対応していた企業、価格訴求を徹底していわゆるコスパという言葉が当てはまっていた企業にとって、いかに価値を示して価値訴求型の商品提供をするのか。もっといえば、身についてしまったデフレ企業としての価格訴求というイメージをいかに払拭する商品なりイメージを作るか。これは難しいと思いますね。
でも市場は正直。すでに吉野家の株価は5年半ぶりに高値更新。
環境は完全に変わっています。進化論を唱えたC.ダーウィンは「強いものが生き残るのではなく、変化に対応できたものだけが生き残る」といっています。価格訴求から価値訴求へ。環境の変化を見極めないと生き残れない。