スイスの偽「弁護士」に要注意
今回から、スイスについての記事ながら、少し軽めの記事も書いてみようと思い、まずは私が法律を学んだジュネーブの町について書いてみることにしました。
私が法学を修め、地元の司法修習を少しだけ経験したスイス連邦ジュネーブですが、ここは町でもあり州でもあります。小さいながらもスイス連邦26州の一角をなす大切なピースである州として、独立した立場を有しています。
イメージしづらいかもしれませんが、小さい土地に州政府があり、州内閣が存在しています。また、民事訴訟法、刑事訴訟法など手続法は州が制定した法律を用いています。弁護士の登録も州ごとになっています。
「ジュネーブ」はつまり都市、町の名前であると共に、スイス連邦を構成する州の名前でもあるということです。
ジュネーブ州における公用語はフランス語で、公用語という言い方が大げさならば、町で地元の人々が話している言葉という言い方の方が分かりやすいでしょうか。
スイスの中ではスイスドイツ語(厳密にはドイツ語とは違う言葉と言えます)がメジャーで、フランス語はその次の地位にありますが、スイス全体では3割程度しか話す人がいないある意味マイナーな言語になります。
それでも、ジュネーブやローザンヌ、ヌシャテルなどがあるスイス西部の各州ではフランス語が話されているので、それら地域を旅する際にはフランス語をよく耳にすることでしょう。
私は地元のジュネーブ大学で法学を修めましたが、教授言語はここまで読んでくださった方ならばそれがフランス語であることにすぐ御理解いただけると思います。当然ですが、クラスメートもみな多くはフランス語で育ったスイスの御子弟で、教室でのおしゃべりも教授との会話も基本全てフランス語でした。
ジュネーブ大学にはいくつか建物があって、有名な神学部などがある建物がユニバスティヨンと呼ばれる一番クラシックな、分かりやすい文化財的建物で、ジュネーブの旧市街のすぐ下に位置しています。広場内にあり、観光資源が乏しいジュネーブでまずここに行かない旅行客はいないでしょう。
法学部はそこから少し離れたユニマイルという建物で主に授業を行っていて、比較的新しい現代風の大きな建物でした。
しかしジュネーブは小さい町で、当時州でも30万人程度、町で言えば20万人も人口がないくらいの場所でした。国際都市のイメージがあり、国際機関や時計業界の老舗などで有名なためか、そうした町の規模を話すと日本の方にはたいていは驚かれるものでした。
そんな狭く、小さいジュネーブですので、町中で偶然知り合いに出会うことは結構頻繁にあります。疎遠になっていた人ともそうした再会をすることができるという意味では人と人のつながりが比較的密ないい意味で田舎の町のようだと当時から感じていました。


