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コラム
読書日記「呪われた腕」
2019年8月14日
新潮文庫。トマス・ハーディ。
村上柴田翻訳堂シリーズの一冊。
短編集で読みやすい。ちなみに、翻訳を村上春樹がしているわけではない。
全体は短いが、けっこうな時間が経過して物語が進む。
しかし、その場面転換がうまく、唐突さを感じさせないのがハーディである。
全体的には悲劇である。
妻の見栄のために、お金を稼ぐために夫と子どもが航海に出るが、夫と子どもが帰ってこなくなってしまう「妻ゆえに」。
誰も呪ってもいないのに、若い妻の腕が萎えてしまう。その腕を治すための方法とは。「呪われた腕」。
など、「うまいなあ」と思わせられる。
小説はやはり読むべきである。
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