福祉施設への入所について考える
先日、ある自治会様より講演のご依頼をいただき、地区のホールへ伺わせていただきました。
その自治会様は高齢者の方が多い地域ということで、相続や終活に関することについて、1時間程度お話しをさせていただきました。
私が講演をさせていただく時には、講演内容を印刷した資料を皆様にお渡しして、参加者さまはそれを見ていただきながら、私がそれについてご説明をするという感じで進めさせていただいております。
それは、こちらのお話しを一方的に聞いていただくのみ、という内容ですと、参加者さまにとってあまり意味がないのではないか、と感じるからです。
以前には、遺言書についてのテーマで、法律上の規定などを大まかにご説明してから、それをふまえてご自身で書き出しをしていただく、という様なことを行わせていただいたこともありました。
また、お手元の資料は、後から見返された時に少しでも参考になる様に、レジュメではなく、私なりに考えてつくった、少しだけ詳しいものをお渡しております。
考えるきっかけ
無事に講演が終わり、帰り際に施設の入り口で靴を履いていたところ、付近の椅子で休憩をしておられた一人の参加者さまから、講演についてお礼の言葉をいただきました。
少しお話しをさせていただいた後、講演の率直な感想をお伺いしたところ、「私達は専門家ではないので、難しいと感じることも多いけど、こういう機会はあまりないから、大切なことだと考えるきっかけになった。それが理解したかどうかよりも大事だと思う。」というお言葉が返ってきました。
内容が「物足りない」とか「難しい」などということはなかっただろうか、と少し気にかけていた私には、“考えるきっかけになった”と感じて下さったということが、お話しをさせていただいた甲斐を感じるところでもあり、とても嬉しいお言葉でした。
また、今回ご縁があって講演をさせていただいた地域では、「あまりこういう機会がない」というお声も耳に致しました。
確かに、相談をしたり講演などに参加する機会について、地域で差があるのは事実だと思います。
それが、私の講演が何かのきっかけや機会の一つになった、と仰っていただくのはとても嬉しいことです。
ただ、同時に私自身も、そのような方々とのお話しによって、色々なことを“考えるきっかけ”をいただいております。