音を楽しむと書いて音楽という
京都、滋賀では、桜が満開である。
僕は車通勤なのだが、ここ一週間くらいは特に
京都市内で他府県ナンバーの車をよく見かけるようになった。
皆、桜を見に来ているのだろうか。
僕は、基本的に昔のことはどんどん忘れていく人間なのだが
桜を見ると思い出す、ある大学時代の記憶がある。
大学に入ってまず何に驚いたかというと
1回生、2回生の時には、専門の科目はほとんどなく
語学などの一般教養(「ぱんきょー」と呼んでいた)の単位を
取りまくらなければならなかったことである。
無知といえばそこまでであるが
大学では、法学部であれば、法律の勉強ばっかりできる
と思っていた僕は、「何でこんな高校の延長みたいなことせなあかんねん。」
と一気にやる気をなくしたのであった。
それからというもの、大学の講義には全くと言ってよいほど出ず
アメフトのクラブハウスとグランドと下宿の間を行き来するのみ
という生活になった。
そうはいっても、テストはやってくるため
友人も取っていた科目は、友人にノートを借り、付け焼き刃で勉強してテストを受けていたが
誰も知っている人がいない、という科目もあった。
桜を見ると思い出すのは、そんな中のある科目である。
今では何という科目だったのか思い出せないが
テストの内容は、「知っている桜の品種とその特徴を5つ(だったと思う)書きなさい。」
という問題だった。
講義にでも出ておらず、知っている人もいなかったので
全くの丸腰でテストに臨んでいた僕は、面食らった。
「桜って、そんな何種類もあんの?!そんで、特徴なんか何も分からへんぞ!」
桜の品種といわれても、一種類たりとも知らない。
うんうんと唸ったあげく、とにかく何か書かなければとひねり出し書いたのは
「桜といえば、奈良県の吉野の桜や。これも一種類かもしれん!」
と考え、「僕は、吉野の桜が好きだ。」みたいなことをつらつらと書いた。
その他にも、古典で出てきた「山桜」は頭に浮かんだので、これも書いた。
あとは、何を書いたか覚えていない。
そして当然というべきか、その科目のテストは不合格であった。
毎年、桜の季節になると
あの時の愚かな自分を思い出して、何だかしょっぱい気持ちになる。
桜は、そんなことはお構いなしに、美しく咲き誇っている。
司法修習生の通称二回試験の結果が出るのも、もうすぐだ。
彼らにも、桜咲くであれ。
自宅から一番近いところの桜も満開だ。
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弁護士西村友彦(にしむらともひこ)
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