受験生の皆さん、必見 入試本番で気をつけたい事
前回は、受験パターンについてお話しましたが、今回は「受験直前期・模試の活用法」についてお話したいと思います。
<第2回 受験直前期・模試の活用法>
受験直前になって非常に気になるのが、模試の「合格可能性」だと思います
合格可能性が高ければ安心、低いと不安になるのは当然でしょう。
確かに、模試の偏差値や合格可能性は信頼のおける資料です。しかしながら、あくまで「可能性」であり、絶対の指標ではありません。
入試では例年、模試では合格圏内に入っていなかった生徒が合格する、と言う事が起こりますし、逆に合格圏内にいた生徒が失敗する、と言う事も発生します。
理由としましては、下記の3点が考えられます。
①模試の時期について
例えば10月に模試を受けたなら、それは10月時点での合格可能性であり、1月入試に向けての子ども達の「伸びしろ」は含まれておりません。入試直前の1日は、春ごろの1週間にも相当するとも言われます。今から覚えた知識は、概ね、入試まで忘れる事なく、持っていく事が出来るからです。志望校の合格圏まであまりにも距離があるなら、志望校を考え直す必要もあるかも知れません。しかし、もう少しで手が届きそうなのなら、現在、合格可能性が合格圏内に達していなくても、これからの追い込みで合格を手にすることも不可能ではありません。逆に、合格圏にいるからと言って安心して勉強の手を抜くと、得点力は伸びが鈍化します。他の生徒達が頑張って得点力を伸ばしている分、模試の受験生の中での自分の位置を表す「偏差値」が下がってしまう場合があります。
②模試の問題内容について
模試は数多くの中学入試問題を分析して、一般的な頻出問題が出題されます。一方、各中学には独自の出題傾向があります。「○○中学模試」と銘打った模試なら○○中学の出題傾向に沿って出題されますが、一般的な模試でお子さまの志望校の入試傾向を加味してくれるわけではありません。このため、模試の結果と入試結果の微妙な差異が生じます。「模試で合格圏に入れなかったから諦めよう」ではなく、どのようにすれば合格に近づけるかを考えてみましょう。
合格に向けては、まず志望校の出題傾向をしっかりと把握しましょう。志望校の過去問題集は解いて理解するだけでなく、できれば携帯して、休憩時間や塾の行き帰りなど、少しの時間がある時に何度も見直して徹底的に頭に叩き込みましょう。また、時間に余裕があれば、志望校と地域的に近く、難易度が近い中学の過去問題集も購入して積極的に解いてみる事をお勧めします。「受かる生徒」の共通点は、入試直前のこの時期、塾から与えられるのを待っているのではなく、自分で積極的に入試問題に取り組んでいるという事です。
③苦手単元克服に使おう
模試は間違えた所をやり直す、と言う事が定番ですが、入試直前のこの時期、やり直す箇所を選びましょう。模試によっては、非常に難しい問題が出題される場合があります。超難関校を目指している場合は、全てできるようになる事が必要でしょうが、そうではない場合は、何が何でも全ての問題をやり直す必要はありません。やり直しをする一つの目安は、模試の「問題別正答率」です。全受験生の正答率が50%を超えているのに出来ていない場合、入試で同様の問題が出題されて得点できなければ非常に不利になります。限られた入試の制限時間では、難問をどれだけ解けるかよりも標準的な問題を確実に得点するほうが重要です。「みんなが出来る問題は確実に出来るようになっておこう」これは入試で「差をつけられない」ためのコツです。
模試を上手に利用して、合格を勝ち取っていただければと思います。判断に迷う場合は、お通いの塾の先生に相談されると良いでしょう。
次回は10月26日(金)に、「中学受験にむけて、お母様、お父様に直前期に気をつけていただきたい事」についてお話したいと思います。
<お知らせ>
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