マンションライフを快適に85
今回は、給水方法 その8から進めて行きます。
給水管
建物側
埋設配管から1階(一階が無い場合は、最下階の住戸)各パイプスペース(メーターボックス)に、上階の部屋へ縦管が伸びています(105号室であれば205・305号へ[北側斜線規制等により、セットバックされる場合は、上階の号室が変わる場合があります。]、最下階には、上階へ延びる配管にバルブを設け水道を止められるバルブがあります。
その縦管より、各号室の枝管が接続され、各住戸の水道を止めるバルブが取り付いており、各住戸水道メーターが設置されています。
材料
一般に、VB(硬質塩化ビニルライジング管)が一般的だと思います。
鋳物内部に塩化ビニルが入っており、内部に赤さびが付かない様に工夫されています。
また、接手内部にも同様に、ライジングされた接手が使われています。
古い建物の場合、水道が止まると(断水等で)、使い初めに空気が入る事や、赤錆びが発生し、しばらく水を流す必要があったりしました。
透明のカップに水を入れ、透明度を目で確認していましたが、VB管を使用する事で、赤錆びが出にくくなりました(しかし、配管内にもヌメヌメしたスケールが付く事があります)。
赤錆び
鉄が酸化する事で起き、進行していきます。
密度がなく、水が内部に入り込む事で大きくなったり進行します。
錆びにより、鉄管が劣化して配管に穴が開く場合もあります。
道路で噴水の様に水が吹いているのは、接手や、錆び等による劣化により、圧力がかかる水道管では少しの劣化から大きな損害に発展したりします。
各マンションでも同様に、水に圧力をかけて受水槽まで、各住戸まで、と常に圧力がかかっています。
少しの錆びが大きくなり腐食する可能性もあり、ある程度の時間経過で水が漏れ、圧力低下する場合があります。
黒錆び
密度が濃く、内部に水が入りにくいので進行しにくい。
「悪性の赤錆・良性の黒錆び」とも言われますが、水道管は何もしなければ、赤錆しか発生しません。
赤錆び→黒錆び
マグネットを使用し、赤錆から黒錆びに替える物も出てきています。
給水ポンプからマンション側配管に、切断して入れる物や、既存の配管に挟み込む物もあります。
何社か、配管を守る為に、赤錆びを、黒錆びに変換する商品が出てきています。
大規模修繕等で、配管の入れ替えは、費用も時間も掛かり、今ある配管をいかに長く使用する事で、工事費用を抑えていく事を考えて行かなければいけません。
次回は、給水管 その9から進めて行きます。