マンションライフを快適に4
今回は、排水 その9から進めていきます。
排水
汚水
専用部分の汚水は、トイレの排水以外はありません。
単独で上階から2階(1階に共用横引管、住戸・テナントがある場合)まで、各部屋の専用横引配管→共用縦管→共用横引管→敷地内で数カ所にまとまる(共用)→敷地外に出る。順番で進みます。道中に、点検口、升、マンホール等がありますあが、敷地内で汚水と雑排水が合流する場合もあります。その後に、合流するか単独で流すかの違いがはあります。
傾斜
排水管の横引管には勾配が必要となります。
傾斜が少ないと水分も流れない。傾斜が急でありすぎると、水分しか流れない(固形物が流れない)。
となり、「SHASEーS 206」で配管勾配の基準が決まっています。
管径 | 勾配 |
---|---|
65以下 | 1/50 |
75/100 | 1/100 |
125 | 1/150 |
150 | 1/200 |
200 | 1/200 |
250 | 1/200 |
1/50とは、(例)配管の径が65㎜以下、長さ1,000㎜に対して、片方(縦配管側)が0、もう片方(トイレ側1,000÷50)が20㎜高いと言う事です。排水管の太さにより、求められる勾配が変わります。※トイレの排水管は75㎜管を使用している事が多く、勾配は1/100です。
各マンションのトイレの横引管は短く(約1メートル以内では)、トイレのタンク側(タンクが無い場合は、トイレの設置が壁面に近い側、)、左右どちらかに縦配管があり、そこに流れて行きます。縦配管がむきだしと言う事はすくなく、壁面内に隠れています。
自分がトイレを使用していないのに、ガサガサガサと音が鳴っているのは、自分の上の階から流れるトイレ排水です。
配管周辺にも防音材を張り付けたりしていますが、あまり効果は少ないです。
最上階に住んでおられる方は、音はしません。
また、1階に住んでおれる方も、別配管となるので音は気になりません(排水の音だけですが)。
トイレの点検口
点検口があれば縦配管を点検・掃除出来る、掃除口があります。
各階に付いているのではなく、最上階、最下階、道中となります。最上階、最下階、3フロアに対して1コ程度です。
普段は掃除口が開く事はありません。
トイレにラーメンは流さないで
私自身の経験ですが、1Kの賃貸マンション2階の部屋で、毎日インスタントラーメンを食べ、残ったラーメンを生ごみに出すのではなく、邪魔くさいので、トイレに食べ残しを流し、数か月同じ様にした結果、ラーメン油が固まり、1階の共用横引管で固まり、配管が閉塞していき、2階トイレで汚水が吹いた事がありました。
1階は、テナントが入り、区画を大きくする為に、排水管の横引管を大きく壁面側にふった(長さを長くして)事により、排水横引管で油が固まり、2階で吹きました。
この様な行為は、配管の詰まりの原因ともなるのでしないで下さい。
次回は、排水 その10から進めて行きます。