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穂盛正明

高知の地盤を知り尽くした地盤調査・補強工事のプロ

穂盛正明(ほもりまさあき)

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コラム

空石積みの補強

地盤補強

2014年8月22日 / 2017年8月23日更新

大型で非常に強い台風19号が接近しています。
防災対策は早目にしておきましょう。

1998年付近を境に、急速に自然災害が増えた様に感じます。
ゲリラ豪雨、竜巻、猛暑、地震、地滑り、液状化、噴火etc・・・
これらの災害は、今までの常識をあっさり非常識にしていきました。
通常の安全側への備えでは実際には防げない事が多かったのです。
これからはパッシブセーフティー(減災)までを考えなくてはいけません。
特に住宅(地盤)においては、常に安全側に考える事が重要です。
結果として事故が無いのは、単なる「無事故」であって「安全」ではありません。
「安全」とは、「危険がなく安心な事や状態を云う」と、私たちは考えています。

さて、比較的新しい造成地では、キチンとした造成計画のもと、
擁壁等が築造されているので、あまり問題になる事はありませんが、
住宅の建替やリフォームの場合、敷地内に「石垣」がある場合があります。
宅地で見られる多くの石垣は、数百年以上経過している様な物ではなく
数十年程度であったり、田んぼの縁の石垣だった様な物が多い物です。
石垣では、石垣の裏にコンクリートを打設しながら積み上げる「練石積み」と
石だけで積み上げる「空石積み」と大きく2種類に分類する事ができますが、
特に問題となる事が多いのは、やはり「空石積み」です。
石垣にも良い点もありますので、全てが悪い訳ではありませんが、
やはり住宅などの荷重を受け止める構造としては不適格と言わざるを得ません。
空石積みの石垣の安全性や強度を計算で確認する事は難しいですし
空石積みに対しての確実な補強方法がなかったのが問題でした。

今回のコラムでは、空石積みへの有効な補強方法をご紹介します。
空石積みへの主な補強方法としては、
石と石のすき間にモルタルを詰める方法が多いのですが、
この方法では、モルタルを手で押し込むだけで、
表面的な充填しかできませんでした。
これでは、補強になったかどうか分かりません。
また、理にかなった補強や擁壁への造り替えになると
かなり大掛かりな工事となり高額になってしまいます。

↓住宅地での不適格擁壁のアンカー補強の実例↓

また、既存建物が近接する場合には、擁壁に作り直す事もできません。

かと言って、丸腰のままで放置する事が出来ない場合には
以下のモルタル注入工法がお薦めです!
空石積みの背面では、風雨の影響から大きな空洞になっている事が多く
補強効果を上げるためにモルタルを奥までしっかりと充填する必要がありました。
そこで開発されたのが、この機械式圧力によるモルタル注入工法です。

石のすき間から特殊ノズルを使い、現場に応じた配合のモルタルを
機械式圧力で石垣の奥深くまで注入することにより補強します。
もちろん、水抜き穴は必要な面積や水みちに其々配置していきます。
県外では公共の工事にも採用されるなど30年の実績があります。

効果としては、「石積の一体化」「石積の安定化」「重心の後退」
「雑草の根絶」「排水管理の向上」「美観の向上」などなど
管理をするオーナー様の懸念や負担を軽減する事ができる工法です。
構造的に絶対大丈夫という所までは持っていけないですが、
丸腰状態より格段に粘り強く、崩れにくくなるので、安全性が向上します!

空石積み補強やガケについての別コラムもどうぞ
モルタル注入式石垣補強完了!
命を守る住宅と地盤 -広島災害からの教訓-

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