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家を購入しようと思ったときに最も重要な“資金計画”

由籐久和

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テーマ:家を購入する流れ


どれだけ理想的な良い土地を買っても、どれだけ素晴らしい家を買ったとしても、お金が回らなければ全部ダメになってしまいます。

住宅ローンを払うために精一杯の経済状況だと、病気になったりリストラにあったりして収入が減る、住宅ローン支払額が上昇すると住宅ローンを払えなくなる危険が出てきます。

最悪の場合は家計が破綻して、離婚や一家離散ということにもなりかねません。そうならないためにも、しっかりと資金計画を立てなければいけません。

注意していただきたいのが住宅取得の資金計画ではなく老後まで見据えたお金の不安が払拭できる資金計画を立てるように努めてください。

資金計画を立てる重要なポイントをご紹介します。

まずは住宅取得総額を決め、返済額と金利タイプを決める

資金計画を立てる際には、家計に無理なくローン返済を続けられるかどうかが問題になってきますので、収支のバランスやライフプランにも注意が必要です。

まず、住宅取得総額を決めていきます。土地からの場合は土地の金額、建物の金額、諸経費の金額など、また建売やマンションなどは売買金額、諸経費などで大まかに決定します。

そして、返済額と返済額を左右する金利タイプを決めます。

住宅ローンの金利のタイプには、返済中に金利や返済額が上がる可能性がある「変動型」「固定期間選択型」と、最初の金利は高めでも、最後まで金利や返済額が一定の「全期間固定型」があります。

住宅ローンは金利が低い方がお得と考えてしまいがちですが、金利が低いローンは変動型や固定期間選択型が多く将来の返済額が変わるので、どちらが自分たちに合う金利タイプなのか見極めが大切です。

世の中の情勢やライフプランにもよりますが、経験上変動金利を選んでも可能な人は
「家庭収入1000万以上の高所得かつ1000万円以上の貯蓄残高のある家庭(住宅資金を除く)」、「1000万以下の収入、貯蓄残高」であれば固定金利が無難だと思われます。

返済期間中の変動から固定、固定から変動に安易に切り替えることができるローン対応には、経済状況や金利決定の仕組みなど理解をできる人が注意して対応してください。

定年退職までに完済するのが理想的?

返済期間は老後の生活に影響してきます。退職金の金額も不透明な昨今、定年退職以降も住宅ローン返済が続くと不安が残るため、定年退職までに完済するよう返済期間を設定しましょう。

上記のようなことがよく言われていますが、確かに定年時までに完済できればいいのですが、問題は住宅ローン完済ばかりに着目して老後資金が確保できないケースが多数見受けられる点です。

「退職時に借金はないけど貯金もない!」こんな状況はいかがですか?

必要なのは、ローン支払いと並行して貯蓄計画を立て退職時に一括返済ができ、貯蓄残高も確保することではないでしょうか。

そのためには、返済期間についても退職時までにとらわれずしっかり設定していきましょう!

家の購入に使える現金「住宅資金」はいくら用意できるか確認を

住宅資金とは家の購入に使うための現金のことで、購入諸経費と頭金です。

貯蓄のすべてを住宅資金に使ってしまうと、家を買ったあとの生活に不安が出てきます。引っ越しにかかる費用、病気やケガなどの万が一に備えるための生活予備費を残した金額にします。

頭金は、購入価格の2割以上を用意するのが理想的といわれています。頭金が多ければ借入額が少なくてすむので、返済の負担も減るからです。頭金が少なくローン借入額が多い場合は、将来的に売却したい事情ができた場合に、売却額だけでは住宅ローンを完済できないリスクがあると覚えておきましょう。

ですが、頭金が少なくても無理のない返済額や金利タイプ、返済期間を元に借入額を決めていることと、購入後に返済と並行して貯蓄に励んで、しっかりとした資金計画を立てれば家の購入は検討できます。

貯金が少なくても家を購入したい場合や、資金計画をしっかりと行い、お金に対する不安を払拭したい方などは一度、住宅取得アドバイスが得意なファイナンシャルプランナーに相談してみてください。

住宅ローンの頭金は本当に必要?
家を購入するときに抑えておくべき必須のポイント

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由籐久和
専門家

由籐久和(家計プランナー)

ファイナンシャルプランナー FPライフ

家計診断、貯蓄計画、保険、住宅取得、住宅ローンなどを家計から判断し、ベストな選択肢をアドバイスする家計プランナー。実行サポートまで対応する。高知を応援する月刊誌で家計の未来予想図として連載中!

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