10年前の死亡保障、見直したら保険料が下がった話

西山隆詞

西山隆詞

テーマ:生命保険について


先日、50歳のご夫婦から「死亡保障を見直したい」というご相談をいただきました。

お話を伺うと、加入中の保険は60歳で保障が終わる設計。当時はお子さんが2人で、教育費を考えて60歳までの保障にされていたそうです。

ところが現在は3人目のお子さんが生まれ、末っ子の卒業は63歳。このままでは教育費をカバーしきれない期間が生じる可能性がありました。

そこで必要保障額を改めて試算し、保障期間を65歳まで延ばすご提案をしました。

一般的には期間を延ばすと保険料は上がりやすいのですが、今回のご夫婦の場合は──期間を延ばしたにもかかわらず、保険料が下がるという結果になりました。


保険料が下がった「2つの理由」

理由① 2018年の基準見直しで、死亡保障の保険料が下がった
生命保険の保険料は、国が定める「標準生命表」というデータをもとに決められています。2018年にこの基準が見直され、人がより長生きするようになったことで、多くの保険会社で死亡保障の保険料が引き下げられました。

今回のご夫婦はその改訂前に加入されていたため、今の基準で設計し直すことで保険料が下がったというわけです。もちろん、年齢が上がると保険料も上がる要素はありますが、2018年のこの見直しは影響が大きく、10年以上前に契約した方でも見直しで安くなるケースは意外と多いんです。

理由② 非喫煙割引・優良体割引を活用できた
もうひとつの大きな要因が、非喫煙割引・優良体割引を活用できたことです。たばこを吸わず、健康状態が良好な方に適用される割引で、保険料がぐっと下がることがあります。条件に当てはまるのに割引が使えていないケースも多く、見直しによって思った以上に保険料を抑えられることもあります。

具体的には、
・「非喫煙割引」は過去1年以内におタバコを吸っていないこと
・「優良体割引」は血圧やBMIなどの数値が一定基準を満たしていること

を条件にしている保険会社が一般的です。

この割引は保険会社ごとに基準が違うので、同じ健康状態でも「A社では使えないけれど、B社では適用できる」なんてこともあります。

また、健康状態による割引制度そのものがない会社も多いので、条件に当てはまる方は、割引のある保険会社を選ぶこともポイントになってきます。

今回のご夫婦も、保険会社を変えてこれら2つの割引を適用したことで、保障期間を延ばしたにもかかわらず、保険料を抑えることができました。


まとめ

今回の見直しがうまくいった背景には、
・2018年以前に死亡保障に加入されていること
・保険会社を選べば適用できた非喫煙割引・優良体割引を使っていなかったこと
この2つの条件が大きく関係しています。

これらに当てはまる方は、一度いまの保障内容を確認してみてもいいかもしれません。

今回のご夫婦も、「期間を延ばしたのに保険料が下がるなんて思わなかった」と、とても喜ばれていました。

生命保険は、“何かあっても困らないように備えるため”のものなので、“いくら”の保障が“いつまで”あれば困らないのかが、とても大切です。

“いざというときに本当に役に立つのか”。そして、“必要以上の保険料を払っていないか”。

この機会に、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。

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西山隆詞
専門家

西山隆詞(ファイナンシャルプランナー)

ファイナンシャルアライアンス株式会社 高知支店

高知駅北口の総合保険代理店はベテラン揃い。保険が全く分からない方でも納得の見直しができるよう丁寧にアドバイス。解決策は保険会社30社以上のいいとこどりプランにて。子育て世代の保険選びは特に強み。

西山隆詞プロは高知放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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