ギブアップのメッセージ(スタッフ)
先日、椎名先生もブログに
書いていらっしゃいましたが、
“発達障害”という言葉が
一般的にかなり浸透してきて、
「発達障害なのではないか?」と
悩んでいらっしゃる方が
とても増えたように感じます。
今日は少し発達障害について
書きたいと思います。
みなさんは
いわゆる“ふつう”の子どもと
“発達障害”を抱える子どもとの間に
ここからが発達障害であるといった
境界線があるように感じていませんか?
しかし、実は明確に
ここからここまでという線があるわけでは
ありません。
例えば、コップの中に液体が入っているとして、
水100%の場合、これは水と言えます。
ジュース100%だったら、これはジュースと言えます。
けれど、お水の中にジュースが混ざっていて、
ジュースが1滴入っていたら?3滴だったら?
20滴だったら?
反対に、ジュースを水で薄めていったら・・・
それはジュースと言いますか?水と言いますか?
人によっては、敏感にジュースの味を感じて、
少し混ざっているだけでも、
ジュースが混ざっていると気がつくかもしれません。
けれど、たいていの人は、
ある程度ジュースが濃くないと
気がつかないかもしれません。
発達障害についても同じように捉えることができます。
発達障害であると言い切るほどではない
グレーゾーンが非常に多いのです。
なので、診断がはっきりと出たり、
“発達障害である”とラベルの貼ることが
必ずしも意味がない場合も、あります。
本当に困っているのは
グレーゾーンの子どもが多いからです。
大事なのは、
“発達障害か、そうでないか”ではなく、
本人が(あるいは周りの人が)
どんなことで困っているのか、
どんなことがきっかけで起きるのか、
どんなトラブルがどのような状況で起きるのか、
などについて
丁寧に向き合って、
どう対応したらいいのか、
どんな工夫ができるか、
工夫をしてもどうにもできないことは何か、
などを見極めていくことです。
例えば、
文字を書くことが大嫌いで
作文は書かないし、ノートの字は汚い、
ふざけて書くこともあるし、
絶対に書かないと反抗することもある、
そんな子がいたとしたら・・・
ある人は、この子は書くのが嫌いだから
わがままを言っているんだ、と思うかもしれません。
ある人は、この子には書字障害(文字を
書くことに困難がある障害)かもしれない、と
思うかもしれません。
ある人は、もしかして眼鏡の度が
合ってないのでは?と思うかもしれません。
ある人は、家庭が落ち着かない状況で、
この子は不安定な気持ちになっているのかも
しれない、と思うかもしれません。
いろいろな可能性が考えられます。
その子にとっての困難が
どんなことで、何によるものか、
それはその子自身をよく知らないと
わかりません。
プロは、たくさんの事例を知っていますし、
見るべきポイントをたくさん知っています。
それでも判断が困難な場合もたくさんありますが、
お役に立てることはたくさんあると思います。
また、お子さんが不安なときに
親御さんがそれ以上に不安になったり
落ち着かなくなると、
お子さんはますます
不安が強くなってしまいます。
親御さんが
「大丈夫だよ」と一声かけるだけで
安心して行動できるお子さんも
たくさんいらっしゃいます。
けれど、お子さんが何か困難を抱えていると
親御さんは心配で心配で
仕方がなくなりますよね。
親御さんが安心してお子さんと接するために
カウセリングにいらして頂くのも
お子さんにとって
とてもプラスになるのではないかと
思います。
心配な方は、
まずお子さんのことをよく観察してみて、
ぜひ相談にいらっしゃってみてください。
お子さんのどんなところに注意して
見て頂きたいかもお伝えできますし、
親御さんが安心してお子さんを
見守ることができるように
サポートさせていただきます。
文:スタッフsachi
代表:椎名 あつ子