「平成26(2014)年度・灘中二日目・大問三・詩」の解説
みなさん、こんにちは。
国語専門オンライン学習塾 啓理学舎の篠田です。
今回は、「平成25(2013)年度・灘中二日目・大問三・詩」の解説をさせていただきます。
題名は「幼な児は詩人」(たかとう匡子)です。
【問1】
(解説)
5連1〜2行目に「こどもが抱えこんだ言葉の箱をのぞきこんで」という表現があります。
ですから、線部1の「ちいさな箱」を言いかえると「言葉の箱」になります。
また、3連1〜5行目にこの「ちいさな箱」に「アッパ」「ニャーニャ」「パ」を入れると表現されています。
つまり、上記の2つのことにより、「ちいさな箱」に「言葉」を入れていることなります。
(解答例)一語
「言葉」
【問2】
(解説)
この設問は、線部2を抽象的に言いかえなさい、という問題です。
まず、「書き散らす」の意味ですが、
「思いつくままに、まとまりがなくたくさん書くことで」
です。
また、「だっこだっこ」とは、
「幼い子どもが抱っこして欲しいと強く求める様子」
です。
ここでは、3連4〜5行目の
「葉っぱはアッパ」「猫はニャーニャ」「バナナはバ」
と表現されているように、幼い子どもは舌がうまくまわらないため、発する言葉の抽象として、「だっこだっこの詩」と言いかえていると考えらます。
解答例は以下となります。
(解答例)2行40字
幼い子がまわりのものを見て、うまくまわらない舌で言葉を次々と発していること。(38字)
【問3】
(解説)
5連3〜4行目に「指を夕陽まみれにして」と書かれています。
2連で「こども」が□に「指をつっこんだ」ため、「指」が「夕陽まみれ」になったとなれば、□は夕陽となります。
(模解)抜き出し
「夕陽」
【問4】
(解説)
この設問は、「こどものどのような様子」を問ているため、答え方は「〜の様子」となります。
線部3では、「こども」は、
「葉っぱ」を「アッパ」、「猫」を「ニャーニャ」、「バナナ」を「バ」と発音しています。
つまり、舌がまわらず、ちゃんとした発音ができない様子を表現していると考えられます。
解答例は以下となります。
(解答例)1行20字程度
言葉の発音がきちんとできない様子。(17字)
【問5】
(解説)
この設問は「若い母親のどのような気持ち」を表しているかを問いているため、答え方は、「〜の気持ち」となります。
この詩に登場する母親の気持ちを表現している部分は、以下になります。
1連4〜5行目「若い母親はうれしい悲鳴をあげながら」
5連2行目「若い母親は上機嫌 その至福」
「至福」の意味は、この上なく幸せなこと。最高の幸せ」です。
2つともプラスの感情を表現しています。
また、気持ちを一言で言うならば、「喜ぶ気持ち」となります。
では、なぜ、「若い母親」はそのような感情を持ったのでしょうか?
それは、「こども」がどんどん言葉を吸収して、成長していくからだと考えられます。
よって、解答例は以下となります。
(解答例)2行40字程度
子どもが言葉をどんどん覚え始め、成長して様子を見てよろこぶ気持ち。(33字)
【問6】
(解説)
3連1行目〜5行目で、子どもはうまく発音ができないが、どんどんと言葉を発しています。
しかし、言葉を発していますが、その言葉の正しい発音と意味はあまり認識していないように感じます。
そこで、線部5で「言葉とは一体なんだろう」と問いかけをしています。
その答えは、今後「若い母親」が「子ども」に言葉の正しい発音と意味をしっかりと伝えていくべきものだ、というのが答えになります。
上記のことが書かれている箇所を探すと、以下になります。
(解答例)ぬき出し、20字以内
若い母親が伝えていくものの始まり(16字)
どうでしたか?
独特な表現が多く、何を意味しているかよくわからないところも多かったように感じます。
難しかった場合は、再度解き直しをして、しっかり理解しておきましょう!




