補聴器の満足度調査について
本日当店に相談に来られた方の聴力図です。
赤い線で示された右耳の聴力は「高度難聴」レベルであり、
それなりに高出力の補聴器でないとカバーできない聴力です。
この方は1年前に「電気店」で両耳に補聴器を購入しました。
その価格、なんと60万円!!
いや役に立っていれば60万円でも問題ないんです。
補聴器は高機能化してきていますから、その程度の価格のものは珍しくありません。
問題は、役に立っていなかったということ。
60万円も出したのに、この方はもっと以前に購入した古い補聴器をつけていました。
「せっかく買ったのに購入当初から何にも役に立っていない」
「購入後に何度も調整してもらったが全く改善しない」
このような訴えで、当店に相談に来られました。
結論から申しますと、購入した補聴器はパワー不足でした。
高度難聴であるにも関わらず、軽度~中等度難聴向けの補聴器だったので、
どれだけ頑張って調整しても、そもそも出力不足。
原付スクーターで荒れ地の急な傾斜を登りますか?
そのような用途には、それなりの車種を選びますよね。
最初の選択が間違っているのですが、この方の責任ではありません。
販売した側があまりに低レベルだったことに起因します。
さらには、この方の補聴器の耳栓はいわゆる汎用のラバー耳栓。
誰でも使える、イヤホンなどで使われる耳栓でした。
高度難聴では高出力が要求されるので、耳栓は特注のイヤモールドを作成しないと、
音声がしっかり伝わりません。
このような、各個人の耳型に合わせたものを使う必要があります。
それすらも説明がなかった様子。
「補聴器は高いのに役に立たない」
このように噂されることがよくあります。
このような稚拙な販売店が、この噂の元凶であり、
しっかり調整された、適切な補聴器はきっとあなたの役に立ちます。
補聴器購入時は、その入り口を間違えないよう気をつけて!