歯周病予防にはプラークコントロール、難聴予防にはノイズコントロール
よく聞き取れるようになるには、少し時間がかかります
補聴器をつけても、最初の内は雑音ばかりが聞こえて人の声が上手く聞き取れない。
そんな風に感じてしまうかもしれません。
初めから違和感をあまり感じずに、使いこなせる人も中にはいらっしゃいますが
私の経験上、多くの方が3~4ヶ月の期間を必要としているようです。
中には1年くらい経って、ようやく慣れたとおっしゃる方もいます。
なぜそのように時間がかかるのか?
雑音ではなく、本来聞こえていた生活音
まず最初に補聴器を付けた方が言うのは、「ザワザワする」、「雑音がする」
といったような評価です。
しかし、それは本当に雑音でしょうか?
世の中には様々な音が溢れています。
子供は大人よりも多くの音を感じ取っています。
年齢を重ねるごとに、徐々に聴力は低下していきます。
そのスピードには個人差がありますが、徐々に進行しますので気付かないケースがほとんどです。
そうすると、例えば蛍光灯がジーと言っている音、時計の秒針がカチカチ鳴っている音、エアコンの微風の音、冷蔵庫のモーターが唸る音・・・等々
このような音は聞こえなくなってきます。
難聴がなければ聞こえていたはずの音。
通常なら気にしていなかった音。
脳の働きとして、必要ないそれらの音は「聞こえているけれど、無意識に抑制している」ものになります。
難聴が進行すると、そのような微細な音は感じ取れなくなっていますので、その環境に慣れてしまいます。
そこへ本来の音が甦ってくると、「脳」が処理できないわけです。
「脳」は聞きなれない音には敏感に反応します。
皆さんも、静かな部屋で何か聞きなれない音がしたら、ちょっと気になるはず。
補聴器の使い始めはそのような状態と考えて下さい。
脳には不必要な音を選別する力がある
補聴器をしばらく使っていくうちに、「脳」が必要な音、それ以外の生活音を整理できるようになってきます。
この「順応」に個人差があるのです。
無理のないリハビリ計画を
「効果がない」「雑音ばかりで聞こえない」とすぐに諦めてしまうのでなく、少し気長に頑張ってみましょう。
しかし、ストレスが強い場合は無理せずに「認定補聴器技能者」に相談し、無理のない「リハビリ計画」をたててもらってください。