モノと一緒に捨てたくないもの

弘瀨美加

弘瀨美加

テーマ:実例



キッチン、リビングダイニングの作業が終わり、
今回は、クローゼットの片づけをご依頼いただきました。
これまでと同じく、先ずは、モノの仕分けからスタート。
すると、沢山の思い出と、その時の思いが、
次から次へとお客様の口から語られる。
「これはねぇ。」から始まって、
最後は、必ず連れ合いさんのお話で終わる。
連れ合いさんのお客様への思いやり、
また、お客様の連れ合いさんへの思いやり、
仲の良いご夫婦だったことが良くわかる。
中でも新婚旅行で着た服が出てきた時は、
一瞬にして、その頃にタイムスリップしたかのような
お客様の可愛らしい表情が印象的だった。
他にも、お客様の大好きなB’zのCDやグッズも出てきて、
昔話に花が咲いて、
モノが思い出させてくれた、
お客様のこれまでの人生のお話を
たっぷりと聞かせていただいた。
お客様も自分が口に出して話すことで、
これまでのご自分の人生を振り返られたようで、
「これまでは、こうだったけれど、
これからは、こんな風に生きていきたいな。」
なんて、これからの人生が、
より豊かになるような目標も持たれ、
それも口に出して私に話した。
時間はかかるけれど、私は、この時間を大切にしている。
コミュニケーションがとれるのもあるけれど、
なによりも、
その方のこれまでの人生の物語を
モノと一緒に簡単に捨てたくないという思いがあるから。
誰かに話す、誰かに聴いてもらうことで残ると思っている。
それが、家族ならば、なおのこと良い。
なので、子が親のモノを整理するときには、
親を蚊帳の外に出して、
子の価値観だけでモノを処分せずに
モノが教えてくれる親のこれまでの人生の話を聴いて欲しい。
そして、それを自分の中に残してから、
モノを処分して欲しいと思う。
処分してからでは、聴けない(残せない)ことも沢山あるから。

◆追記◆
お客様が、お昼をご馳走して下さいました。
手作りのオムライスには、ハートが!
嬉しかった!ご馳走様でした!





5月25日(月)に緊急事態宣言が解除されたことに伴い、
「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を踏まえた取組のもと、
6月1日(月)よりサービスの提供を再開いたします。

シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納・comfy living

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弘瀨美加
専門家

弘瀨美加(講師)

comfy living

在宅介護経験者だから伝えられる実践的な整理収納スキルに強み。高齢者の心身の特性に配慮した収納のテクニックで安全で安心な住環境の整え方を提案。介護する人される人、双方の気持ちの負担も軽くなるよう努める。

弘瀨美加プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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