生きる気力=人と関わること
夫婦で定年後の色々なプランを立て楽しみにしていたのに、
妻が突然倒れ、歩くこともままならない状態になり1年が過ぎた。
その間、妻は物凄い努力をしていることはよく分かっている。
しかし、自分の気持ちが追いつかない。
健康であるのが当たり前だった人が
突然このような状態なった事が
受け入れられないのかもしれない。
「できない筈がない!」
「しっかりしてよ!」
「みっともない!」って、
苛立ちになって思いやりのない態度をとってしまう。
冷静に考えれば、
自分の願望を苛立ちで表現してるだけ。
分かっているのに・・・。
どうしてやればいいのか分からない。
これは、私のところに相談に来られたご夫婦のご主人が、
その後、1人でいらして話されたことです。
私の所に相談に来られるのですから、
奥様に対する思いやりは持ってらっしゃると思うのです。
しかし、男性の場合、仕事をされている時は、
ご近所とのお付き合いも、あまりされていなかった事が多く、
相談や愚痴を言いえる人も周りにいない、
それに加え、人に迷惑をかけたくないとか、
表現が悪いかもしれませんが、
ご自分の弱いところを他人に見せたくない
といったようなところが、
これまでのお客様からも感じられます。
介護する人、される人、
どちらにも心の中で葛藤があるのです。
このようなお話をうががうと、
ご自分の思いを共感し、
時にはアドバイスをしてくれる人がいる場が
この方にあれば・・・と、いつも思います。
今は、介護をされている方が集まって、
コミュニティーの場を設けられたりもしていますが、
こういった場には男性の参加者が少ないので、
なかなか、足が進まないようです。
介護をされている男性だけの
コミュニティの場もあるようなのですが、
その情報も入り難いです。
また、女性は初対面でも、
ほどよいコミュニケーションがとれるけれど、
男性は、目的や役割、達成感がないと
コミュニケーションがとりにくい
と、どこかで聞いたことがあります。
目的はあっても、男性が一歩を踏み出すには、
なにかしらのサポートが必要なのかもしれません。
シニア世代の心身の特性に配慮した整理収納・comfy living